金沢おいしい旅

【白鷺の湯 能登 海舟】宿泊記 和倉温泉に誕生!全室天然温泉露天風呂付の宿

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約19分

2020年 石川県 和倉温泉松乃碧」に泊まった時には隣にまだ建築中だった「海舟」が、既にオープンしていると聞き「ピッカピカのお宿に泊まってみたい。早く行かなきゃ」という欲望のまま和倉温泉へ。
やはり新しいお宿はどこもキレイで気持ちよくお風呂も充実していました。
2021年6月の宿泊記です。

和倉温泉「能登 海舟」の基本情報

金沢市内から無料の「のと里山海道」をクルマで1時間半、石川県を代表する温泉地のひとつ和倉温泉に2021年3月30日、全国にリゾートホテルやドーミーインを展開するホテルチェーンの共立リゾートが34棟目として「白鷺の湯 能登 海舟」をオープン。
オーシャンビューの全客室に天然温泉露天風呂付というのがウリ。
コンセプトは「七色の船に乗って 自分色の旅ができる宿」で、館内にいくつかのお愉しみポイントが用意されていました。

住所  〒926-0175
石川県七尾市和倉町ワ31
TEL0767-62-0303
駐車場タワー式と平面 無料
アクセス・のと里山海道 和倉ICから車で10分
・和倉温泉駅から車で5分(送迎あり)
・のと里山空港から車で50分
客室数100室
チェックイン15:00
チェックアウト11:00
開業2021年3月30日
公式サイトhttps://www.hotespa.net/hotels/noto_kaisyu/

和倉温泉とは?

1200年前、お湯に浸かって身体を癒していた白鷺を漁師さんが見つけたことから発見された温泉は、もともと海中にあったので「湧浦」(わくうら)と呼ばれていました。
江戸時代に加賀藩前田家の御用達となり書き間違いを防ぐために「和倉」と名前を変えます。
現在、和倉温泉はその名を全国に知られる加賀屋グループのお宿4軒(さらにもう1軒、金沢駅前にもあります)を含めて20軒近い旅館が七尾湾のカーブに沿うように建ち並んでいます。
加賀屋が温泉街を牛耳っているのかと思いきや、和倉温泉というのは旅館の経営者や地元の住民がお金を出し合って作った合資会社や観光協会が運営してる共同の施設も多く、新しくできた大型日帰り入浴の施設「総湯」などは七尾市が出資して観光協会などが運営するという行政と民間が地域の活性化に向けて団結している理想的な温泉地のようです。
団結している理由は「総湯」に立ち寄った時に見た説明書きに詳しくありました。
前田家の命を受けた湯番徒が湯税の取り立てをし、厳しく管理をしていましたが、明治の時代になり、和倉の人たちは一致団結して湯番徒に手切れ金を渡し縁を切り、湯の権利を取り戻した…と。
その団結の精神が今も和倉温泉には強く根付いているんですね。
今、旅館業界は大変厳しい状況に置かれていますが和倉温泉もどうか乗り越えて欲しいです。

「海舟」にチェックイン

あいにくの曇り空、15時過ぎに到着。画像右手がタワー式パーキングで緑のカラーコーンの脇(車寄せって感じではない)を進むと車種一覧表を手にしたスタッフさんが駆け寄ってきてくれますが、車高があるクルマは入らないとのことで平面式の駐車場のMAPを渡されます。と言っても歩いて2分の距離です。
この時間、チェックインの宿泊客のクルマで「海舟」入り口はちょっとした渋滞でした。

正しい門はこちら。お隣には七尾出身 辻口さんのケーキショップ「ルミュゼドゥアッシュ」があります。

パーキングタワー前の待合処。翌日、雨の中の出発の際、三平が傘をお借りして平面の駐車場から車を取ってくるのをpiyonはこちらで待機し、乗り込む時にはスタッフさんが傘をさしかけてくださいました。

大きくはない池をまるまると太った錦鯉が泳ぎます。6匹ぐらいはいたような。

手指消毒と検温。この扉が開くとようやくお出迎えの方が来られます。

自分で鍵のかかる下足処に靴をしまって(こういうセルフなところは徹底している)館内はそのままスリッパなしで過ごせます。

オープンして3ヶ月にも満たないのですべてがピッカピカで気持ちいいことこの上ないです。

チェックインは立ったまま。研修中というネックストラップを掛けた若いスタッフさんが多いのに驚きますが、笑顔で一生懸命頑張ってる印象です。

館内は靴を脱いでスリッパなしのスタイルですが、キャリーケースのお客さんが畳の上をゴロゴロ引くこともあって、piyonはちょっと抵抗あり。

18:30が良かったけど、夕食の時間は17:30か20:00と言われびっくり!
コロナでディスタンス確保のためなのか、オペレーション準備不足なのか。
もちろん17:30にしました。20:00なんてお腹すくやんムリムリ、と思いましたがちゃんとその対処もされてるのが後にわかります。
さすが共立リゾート34棟目、抜かりはないです。

高級感のようなものは全くないけどとにかく新しいのは気持ちいいです。

宿泊者は誰でも24時間利用できる1階のラウンジ。チェックインの手続きの間に三平はこちらに先に案内されウェルカムドリンクをセルフでいただいてます。
オーシャンビューなのでお天気は曇っていても気持ちよくほっこりくつろげます。

カフェオレやココアもあるコーヒーマシンとは別に、冷たい棒ほうじ茶などがありました。
コーヒーマシンは24時間利用OK。
冷たいドリンクは15時から18時まで。
コーヒー24時間ってのは素晴らしい。

そしてフロントで夕食の時間を17:30か20:00か、と言われ20:00なんてお腹空きまくりで無理、と思っていましたが、ここラウンジで、18:00~19:00は「お凌ぎ」タイムとなっていて石川県のお味噌に付けていただく蒸し野菜が提供されるのです。
夕食第一陣はその時間お食事処にいますから、まさに20:00スタート組のための「お凌ぎ」ですね。

お土産処も1階にあります。

1階のエレベーター前に選べる浴衣がサイズも柄も帯も豊富にあり、piyonにぴったりの小さいサイズがあったお宿は初めてで、お部屋に持って行ける「浴衣の着方・帯の締め方の説明書」もありました。親切だわ♪
お部屋に置いてある作務衣はMサイズとⅬサイズのみなので、Sサイズの作務衣はここからもらっていきました。

「海舟」の客室カテゴリー

和洋ツイン31.4㎡2名定員
和洋デラックスツイン33.4㎡3名定員窓際にデイベッドあり
和洋フォース56.7㎡4名定員独立したツインベッドの部屋が別にある
特別室 和洋ツイン34.3㎡2名定員海に面した1階に設けられた特別室
特別室 和洋フォース58.4㎡4名定員オーシャンフロントのテラスには足湯付きのスイートタイプ

3室しかない特別室は高層階ではなく、なんと1階です。
航海をしているかのような非日常の時間を味わう、というコンセプトらしいです。

「海舟」の和洋ツインのお部屋はこんな感じ

9階 和洋ツインの客室

館内は廊下も畳敷きで(正確には畳ふう)らくちんです。お部屋は9階。
スタッフさんのご案内はなく荷物も自分で持っていきます。徹底してます。

もちろんお部屋のベッドに枕はありますが、ご自由にお持ちください、と各階廊下に選べる枕が置かれています。
あらゆる場面でセルフなところは共立リゾートのシステムが確立されてる感じ。徹底してます。
両面枕、ひの木枕、高級羽毛枕、そば枕、二つ折り枕の5種類がありました。

なんと!オートロックではありません。新しいお宿なのにカードキーでもない。

「海舟」で最も標準的な、31.4㎡2名定員の和洋ツイン9階のお部屋です。

手前がクローゼット、次が冷蔵庫。スッキリした部屋の奥に露天風呂とテラスが見えます。

ベッドの寝心地はごく普通。目覚まし時計はありますがメモとペンとか余計なものは一切なし。

TVはご丁寧にロールスクリーンでお隠れあそばされてます。

独立したドレッサー(三面鏡ではない)があるのは今どき珍しい!
照明があるのでメイクもしやすかったです。ジュエリートレイもありました。

座り心地は微妙なソファ。悪くはないんだけどどこにお尻を置いたらベストポジションなのかわからないというか。
この部屋最大の不満は窓。なぜ掃き出し窓にしなかったんだろう。
不満の理由はのちほど。
今やお約束の空気清浄機ありました。

テーブルの上には能登名物「ひっぱり餅」(羽二重餅のようなもの)と「ふぐせんべい」。
温泉旅館に必ずあるお菓子は糖分を摂取して血糖値を上げて安全に入浴するため、という意味があるのはNHKのチコちゃんで知りました。
夕食前だしぃ~と食べないことも多かったのでもっと早く知りたかったなぁ。チコちゃんありがとう♡

クローゼット

ちょっと小さすぎるクローゼット。冬ならコートだけでいっぱいになりそう。
いや絶対そうなる! ロングコートもムリ。

ここに金庫ありました。

クローゼットの中にあった湯かごの中にはバスタオルとフェイスタオル、足袋、
そしてなんの趣もない、いえ合理的なビニール袋。
この湯かご、立派な造り過ぎて出し入れしにくいし重い。意外とあんまり入らないし、かなり微妙です。

クローゼットの下の引き出しに作務衣ⅬサイズとMサイズ(Sサイズと特大サイズは1階エレベータ前に置いてあります)。そしてここにもバスタオルとフェイスタオルのセット。
「海舟」の大浴場にタオルはないので部屋に2セット用意されてるってことですね。

ミニバー

冷蔵庫の中にコンプリメンタリーの2本のミネラルウォーター。小さめの冷蔵庫でしたが2段しかない(細かく分かれてない)ので来る途中で購入したブルーベリー400gのケースも冷やしておくことができました。

これも無料の黒部の天然水は「2ℓのお水はケトルで温めてコーヒーやお茶を飲む際にご利用くださいませ」と表示がありました。

ドリップコーヒーのセット
お茶のセット

ウェットエリア

洗面所とお手洗いは入り口すぐのところにあります。
ようやく気付きましたが「海舟」はたぶん全館バリアフリーですね。この部屋もそうでした。

アメニティは

  • 歯みがきセット
  • 綿棒
  • コットン
  • シャワーキャップ
  • ヘアブラシ
  • かみそり

お風呂付のお部屋なのに基礎化粧品がありません。
大浴場にはもちろんありましたが、お部屋にもせめて化粧水と乳液ぐらい置いといてよぉお風呂付なのにぃ、と言いたい。
piyonはいつも持参しますが、まぁまぁのお値段するお宿なんだから、民宿じゃあないんだから持ってこない女性もいるはず。
ドライヤーは下の引き出しにありました。

コンセント

ベッドサイドの電源パネルには海外仕様ではないAC電源とUSB端子のみで、ビジネスや海外からのお客さんのことは考慮されていません。
仕事できるデスクもありませんし。新しいお宿にしては珍しい正面から日本人に向いてるお宿なんですね。潔い、というか。
Wi-Fiはパスワード不要。

「海舟」お部屋の天然温泉露天風呂はヒノキ造り

好みではないけど落ち着いたお部屋です

好みではないけど広さも十分、しかし

脱衣室が狭い!

でも露天風呂は新しいヒノキの香りもあって風を感じながらの入浴は最高に気持ちいいです。浴槽もけっこう大きいので親子3人で入れそう。
でも脱衣室狭いです(しつこい)。

浴槽は最初空っぽなので脱衣室にあるスイッチを押してお湯を貯めます。
価格帯も違うので比べるのは申し訳ない気もするけど松江の皆美館赤倉観光ホテルの部屋の露天風呂はもったいないぐらい常にこんこんとお湯が出ていたので、やっぱり源泉の湯量の違いなのでしょうか。
でもスイッチひとつでお湯が出てくるのは助かります。
有名なところですけどわざわざいちいちフロントに「お湯出して」とお願いしなきゃいけないところもあると聞きますから。


書いてあるとおりかなり熱い温泉が出てくるのでお水を足さなくてはいけません。かき混ぜ棒完備です。
泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉。

そして少し時間が経ってお湯が冷め過ぎてしまったら、画像真ん中あたりにある「たし湯」というスイッチ押すと熱い温泉が適量出てきます。
向かいの能登島はかなり離れているので覗かれる心配は不要かと思いますが、七尾湾に釣り船がいたりして気になるときは、ヒノキの窓を閉めることも可能です。

シャンプー・コンディショナー・ボディシャンプーは完備。
「むしさんと はっぱさんが あそびにきたら そっと かえしてあげてね」と書かれた札が虫すくい網と共にあります。でもおそらく夏でも9階までは虫は遊びに来ない、と思われます。たぶん。

こんな虫さんセットがお部屋に完備されていました。やっぱり9階でも遊びに来るのかな。

ヒノキの露天風呂のとなりにテラス。
9階からの眺望は今にも降り出しそうな曇り空でも爽快なのですが。なのですが。

能登島大橋まで見えてほんっとに気持ちいいんだけど

シャワー浴びると一段下がったテラスもびしょびしょ。履いた下駄をテラスにそのままにしていたら下駄もびしょびしょ。
ご丁寧に下駄が格納されてる理由がやっとわかりました。ちゃんと格納しておけば下駄は濡れないのでいいんですけど、掃き出し窓じゃないのでいちいち脱衣室から濡れたお風呂場を通らないとこのテラスに出られないのです‼‼‼そこがすっごい不満でした。
改善は不可能な箇所なのでどうしようもないですけどね。
めんどくさい、気になる、って思うのは私だけかな~。違うと思うけどな~。

テラスから右手を見ると能登島大橋が見え、この写真左手奥に和倉の続きの能登半島を望みます。

「海舟」の夕食はお食事処でいただきます

3階のお食事処「能登囃子」にて夕食の時間になりました。
完全ではないけど個室風に仕切られたお食事処が最近のお宿では多いですが、広間にいくつかの掘り炬燵になったテーブルが設置され周りとは衝立で仕切り、顔は見える、話し声は丸聞こえ、というこのご時世でちょっとビックリなお食事処です。
100室の大箱だから仕方ないのかな。

テーブルの上にはそれぞれに違ったメッセージが添えられています。
もう一方は「目で愉しみ 舌で味わい 香りに興じ 手間を惜しまぬ料理を お愉しみください」とありました。手間を惜しんでないのねワクワク。

金沢の伝統工芸「加賀水引」が彩る10枚に渡る立派なお品書きには、料理長からのご挨拶やメニューの詳細な説明が書かれていました。ここまで詳しいお品書きは初めてだし、わかりやすくてありがたいです。

食前酒は「常きげん」純米吟醸。添えられた松葉には、枯れても離れ離れにならないことから縁起の良さと不老長寿の意味が含まれているんですって。

水無月豆腐。あら美味しい。

<前菜> 小鯛寿司 紅葉南瓜 鮴(ごり)佃煮 焼空豆 鱚いしる焼 
はす芋・赤西貝ヌタ 鳥南蛮漬 床節旨煮 花蓮根
100室もある大型旅館なのでお料理は全く期待していませんでしたが、全部ちゃんとおいしいです。

<椀盛り> 清汁仕立て 甘鯛里芋万頭 干し口子 加賀太胡瓜 絹さや
<造里> 海の恵 盛り合わせ 天然鯛 しまあじ 落とし鱧 天然平目 蛸湯引き 中トロ
つけだれは、土佐醤油、煎り酒、藻塩、と三種も用意されています。中でもアルコールを飛ばした日本酒に梅や鰹節を加えて煮たという煎り酒は興味深く味わいました。

<焼盛り> 八目山椒焼 青梅甘露煮 茗荷酢 合鴨・辣韭(らっきょう)松葉串
脂がのった八目(メバルの仲間を北陸ではハチメと呼びます)も合鴨も美味しい♡

次は選択制。三平はのど黒と活鮑のしゃぶしゃぶ。

黒毛和牛のしゃぶしゃぶのお肉は柔らかく風味もあり、プレシニアpiyonには適量で、おいしくいただけました。

<心ばかり> お好みにて
①合鴨の治部煮
②真河豚・穴子タタキ霙(みぞれ)ポン酢
③鮑・蟹の冷製茶碗蒸し
④玉蜀黍(とうもろこし)・枝豆のかき揚げ
⑤烏賊黒作り・小肌卯の花・河豚塩辛
の5種類から好きな二つを選べます。治部煮と冷製茶碗蒸しを選択。

加賀の郷土料理があったり、さっぱりといただく一品があったり、揚げ物も、酒の肴三種盛りも、の中から好みのもの二つ選ぶって嬉しいし楽しいし合理的ですごくいいアイデア。
中高年はもうこの時点で揚げ物はキツいし、冷製茶碗蒸しで最後までおいしくいただくことができました。これらはお代わりできます。

さらにお食事も三種類から選びます。
①さざえご飯
②冷やしとろろうどん
③さば米麴茶漬け(へしこ) (希望すれば白米もあります)

piyonが選んだ「冷やしとろろうどん」に付いてるのは蓮根の下にお稲荷さん。どちらもちょこっとサイズでちょうどいい。

三平のさざえご飯は七尾で獲れたさざえがたっぷり入って、香の物も美味しかったそうです。

<水菓子> 西瓜 メロン キウイ 桃コンポート 塩ジェラート
塩ジェラートは美味しかった~♡

感動はありませんが、想像していたよりも丁寧なお料理でちゃんと美味しかったです。
ごちそうさまでした。

「海舟」の大浴場と湯上り処のお愉しみ

2階にある大浴場「天然温泉 海汐の湯」15:00から翌日10:00まで入れますが、
深夜1:00から3:00の間で男女入れ替えとなります。


1日目はエレベーター降りて海に向かって右側が女湯。
まぁまぁ広さもあり、趣向を凝らした露天風呂は二人ぐらい入れる陶器のお風呂が3つあるのと、もう一方のひじ掛けの付いた椅子のような形をしたヒノキの寝湯(上の画像)は、チビのpiyonはずるずると溺れてしまいそうな感じで、行く前から写真を見て楽しみにしてましたが不発に終わりました。残念。
大柄な男性ならぴったりハマるのでしょうか。
でもサウナも岩盤浴椅子や蒸気風呂もあり「海舟」のお風呂は楽しくてとても良かったです。同じフロアにエステもあり。

お風呂上がりの嬉しいお愉しみスポット「湯上り処」にデトックスウォーターとアイスキャンディ(15:00~24:00)があります。

オレンジ・ミルク・グレープ・メロンの小ぶりサイズの4種類。
ちょっとしたことだけど、こういうサービスは嬉しいな♡

そしてそして22:00から同じこの湯上り処で「夜鳴きそば」が提供されます。
たぶんコロナでお客さんがそれほど多くないからでしょう、22:00~22:30までと30分間だけの提供なので混みあうだろうと5分前に部屋を出ましたが先客が2組もいました!
22:00ちょうどに暖簾の向こうの扉が開いて注文します。

ドーミーインでもお馴染みという共立リゾート自慢の夜鳴き蕎麦いただきます。
座る場所はないほど、どんどん人が増えていくので、罪悪感はそれほど感じなくていいぐらいのちょうどいいちょこっとサイズのラーメンを、ささっと食べて部屋に戻ります。
夜遅くにこんなサービスしていただいて妙にありがたく感じるのでした。ごちそうさまでした。

お持ち帰りを希望するとこの状態で蓋をしてくださいます。「食べ終わったらどうすればいいですか?」「そのままお部屋に置いといてください」という暖簾越しの会話が聞こえました。

「海舟」朝の大浴場と貸切風呂3つ

年齢のせいで5時に勝手に目覚めました。誰もいません。
昨夜は右手が女湯でしたが、今朝は左手に入れ替わってます。

写真の案内図にあるように、大浴場の手前に3つ並んでいる無料の貸切風呂が、
24時間何度でも&予約不要&無料は素晴らしい。

写真右上の案内板で空き状況を確認でき、お風呂のランプが付いていなかったら自由に貸切風呂を利用できます。中から鍵を掛けるとランプが点灯して使用中であることを知らせます。

陶器のお風呂は「土乃音」。それぞれに趣が異なるのでお風呂比べも楽しい貸切風呂。

3つの貸切風呂の趣はそれぞれ違いますが、都度交換できるようにバスマットが積んである脱衣室、洗面室、シャワー室、お風呂と続く同じ構造です。

朝一番だからでしょうか、清潔感にあふれています。使った人がお掃除できるようにフロアワイパー完備。セルフです。
貸切風呂も新しくて気持ちがいい。

シャワールームにボディシャンプーしかないのは、出来るだけ多くの人が利用できるように30分程度の入浴に協力してね、ということ。

「土乃音」いい感じです。

こちらはちょっと暗い「石乃音」。

「木乃音」も雰囲気いいです。どれもそれぞれにいい味があってやっぱり全部入りたい!

朝4時とかならこころゆくまで長風呂してもいいかな。
24時間入れるってホント素晴らしいわぁ。
5時の時点でとてもきれいだったので夜中にお掃除入ってるようだし。
でも満室の日だったら、貸切風呂も取り合いだろうな。

5:30の大浴場はもう数人いらっしゃいました。
洞窟風呂があったり、露天風呂も広々だったりで昨夜入ったお風呂とはまた全然違った造りです。
全客室に天然露天風呂があるのに、貸切風呂もあって大浴場もここまで力を入れてるところは珍しい。「海舟」お風呂はホントに充実してます。

朝の湯上り処のお愉しみは能登ミルクと、豆乳・生姜・馬路村のゆず、など5種類の味の甘酒。

前夜ラーメンをいただいた、今は誰もいない湯上り処で能登ミルク、外は雨。

朝食も3階の「能登囃」ですが昨夜とは違う居酒屋ふうのテーブル席へ案内いただき、まず牛乳かオレンジジュースを選びます。
海に向かってカウンター席があり、お1人さまはそちらに案内されてました。

ここで気付きます。100室もあるお宿にしてはお食事処のスペースちょっと狭いです。夕食の時間17:30か20:00の2部制というのは、コロナのせいでもなく、準備不足のためでもなく、「海舟」のお食事は完全な2部制にしてスペースと人員を抑えているんですね!そしてお腹が空く20:00組へ1階ラウンジでの「お凌ぎ」でフォロー。なるほど。
共立リゾートシステム確立されてます。

煮物 サラダ 玉子焼き 
お重の「一の重」は、のど黒・烏賊・ふぐ・鰯の一夜干し

「二の重」は、烏賊素麺・こんにゃく田楽など

一夜干しはさっと炙って、「ご飯の友」は納豆・茶碗豆腐・温泉玉子など5種から選び、味噌汁は二人分をお鍋にたっぷりいただきます。

水菓子はパンナコッタとフルーツと胡桃ゆべし。
朝食全体の感想としましては「ごく普通」でした。

とは言え、栄養バランスのとれた多種多様な素材を使った朝食をいただけるのはありがたいこと、ごちそうさまでした。
イラスト入りのお品書きもわかりやすくて親切。

「海舟」に喫煙所はあるの?あります

「海舟」は客室は禁煙ですが、1階ラウンジ横にゆったりの椅子もあって海も見える広めの喫煙所があり、さらに2階のお風呂フロアと9階の客室フロアにもありました。画像は9階。

ちょこっと寄り道編 大境洞窟住居跡

金沢から氷見経由で和倉へ向かう途中で「洞窟住居跡」という妙にそそられる表示を見つけ、行ってみるとそこは非常に興味深い国指定の史跡だったのでした。
富山県氷見市 灘浦海岸に面した洞窟住居跡は大正時代、洞窟内にある白山社の改築の際、多数の人骨や土器が出土したことから日本で最初に発掘調査された洞窟遺跡だそうです。
海岸もすぐ近く、洞窟奥には湧き水もあり、縄文時代から断続的ではあるものの長い間人びとに利用され続けたんですね。

洞窟の入り口に祠がありその周りを囲むようにわかりやすい説明の看板がいくつもあり詳しく知ることができます。

日本で初めて調査された洞窟遺跡。波浪の浸食により形成された自然洞窟と言われ、1918年に縄文時代から続く6層の住宅跡が発見されました。多数の土器や石器が出土し、弥生時代を中心に20体以上の人骨も発見されています。この発掘によって、縄文文化と弥生文化の新旧が明らかになったほか、弥生人骨の発見で、弥生期の抜歯の風習や顔面装飾(頭骨に赤い塗料のついたもの)に注目が集まりました。国指定史跡となっています。

引用:富山観光ナビより

特別おどろおどろしい雰囲気ではないけれど、怖がりpiyonはとても一人では近付くことはできない何かを漂わせているようでした。
縄文なんて遠すぎて、思いを馳せることは容易ではないけれど、洞窟マニアぐらいしか訪れないと思われるひっそりと佇むこの遺跡、実は多くを語ってくれているんだろうな。

「能登 海舟」まとめます

  • 女将は存在しない
  • 仲居さんなどお部屋係がいるわけでもないので心付けの心配もしなくていい、という点でまず気楽
  • セルフでできるところは徹底していてドーミーインで培ったノウハウを遺憾なく発揮している
  • 大箱にしては夕食は頑張っているな(ワタシ何様でしょうか)

という印象の「海舟」でした。
今はまだどこもかしこも新しくてキレイで、お風呂も充実していますし、夜鳴き蕎麦などお愉しみポイントもありカジュアルなお宿をお望みな方にはちょうどいいお宿だと思います。
ひとことで言うと『若者のプチぜいたくにピッタリのお宿』
いろいろ文句も多い我々わがままシニアにはちょっと不満な点もあります。そこそこのお値段しますから。

東京・大阪などではまだ緊急事態宣言中だったこともあり聞いたところでは5~6割の宿泊率で、比較的ゆったりと過ごせましたが、満室だったらどうなるんだろう、というのは感じました。
感染対策で大変な中、ありがとうございました。

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