【にっぽん丸 初秋のサハリン・利尻クルーズ】
2018年8月31日㈮~9月3日㈪ 4日間
小樽~利尻島~コルサコフ~小樽
コロナ禍で、航空業界同様に激変したクルーズ業界。
2018年に夫婦で初めて乗ったにっぽん丸での楽しかった特別な体験を、次の乗船までに忘れないよう、そしてまた再開されるであろうクルーズの安全祈願と期待とコロナに負けるな!の気持ちを込めて、少し古い情報ではありますが、コロナ終息後のクルーズを考えていらっしゃるにっぽん丸未体験の方々の参考になることが1つでもあれば、という思いで3年前の記憶の箱をひっくり返してみます。
☆2022現在は感染症対策で、変更点も多いかと思います。リニューアルされた客室も多いです。
初めてのクルーズ どれにする?
【初めてのクルーズの旅はどこの船に乗るか?】
初めてのクルーズ、数多あるクルーズ船を検討しました。
外国船は安いけどお食事がちょっと…という話も聞くし、金沢港での船内見学会に参加したダイヤモンドプリンセス<11万トン>は、
- 船がデカいから人がわちゃわちゃしてる
- なんか古びてる
- 高級感なし
- ビュッフェレストラン見たけど美味しくはなさそう
という感想のみで、乗りたい!とは思えませんでした。したがって、
- とりあえず初めてのクルーズは国内船かな
- 飛鳥は高級なイメージだけど大型なのでわちゃわちゃしてるかな
- 国内船の中で1番小さいにっぽん丸<22,000トン>は小さいから揺れる
- でも食のにっぽん丸と言われてる
- にっぽん丸にしよう
- サハリンなんて今後も行く機会ないだろうから行っとこう
という結論に至り、大手旅行会社やクルーズ専門旅行会社など予約方法はいくつかありますがpiyonは予約開始日ににっぽん丸のHPから予約をしました。
なぜなら、部屋数が少なくて人気がある5階の部屋から予約が埋まってしまうからです。
【にっぽん丸 初秋のサハリン・利尻クルーズ】
「にっぽん丸にも過剰な期待はやめよう」との意識を持ちながらの出発です。
結果、過剰な期待を上回って余りあるものとなりました。
☆クルーズは一人旅でも楽しめる☆こともわかりました
にっぽん丸 基本情報
総トン数 | 22,472トン (飛鳥は約5万トン、 ダイヤモンドプリンセスは約11万トン) |
全長 | 166.65m |
全幅 | 24.00m |
航海速力 | 最高21ノット |
乗客定員 | 532名(最大) |
客室数 | 203室 |
就航 | 1990年(2010年3月改装/2020年2月改装) |
運航 | 商船三井客船 |
にっぽん丸の客室一覧
グランドスイート | 6F 2室 79㎡バルコニー付き | |
ビスタスイート | 6F 4室 37㎡~46㎡ 5F 2室 42㎡ バルコニー付き | |
オ―ションビュースイート | 5F 2室 33㎡ バルコニーなし | |
ジュニアスイート | 6F 3室 32㎡ バルコニー付き | |
デラックスベランダ | 5F 14室 24㎡ バルコニー付き | |
デラックスツイン | 5F 2室 19㎡ | |
デラックスシングル | 5F 6室 13㎡ | |
スーペリアステート | 4F 42室 14㎡ 他に 6名まで可能なコンセプトルーム42㎡ 車いす対応27㎡ などあり | |
コンフォートステート | 3F 80室 14㎡ 2F 17室 14㎡ | |
スタンダードステート | 1F 18室 14㎡ |
旅の始まりは小樽から
1日目 小松空港→新千歳空港 ANA
新千歳空港→小樽駅 JR快速エアポート 所要時間75分
【にっぽん丸 初秋のサハリン・利尻クルーズ】 は小樽港が旅の始まりです。
小樽港での受付時間は、金沢から飛行機利用なら前泊なしで行ける17:30~18:00。
スーツケース2個もすでににっぽん丸に送ってあるので身軽、というわけで乗船前に小樽観光ができました。
いつの間にかキレイにおしゃれになってる新千歳空港のお店の多さに、早くもテンション上がりますが、ここで荷物を増やすわけにもいかないので、下見だけして大人しく小樽駅へ向かいます。
小樽駅に着いたらぶらぶら歩いて、ルタオ本店へ。
お目当ての本店限定の生ドゥーブルフロマージュは絶品♡でした。
小樽でしか食べられないのね。
美味しいけど遠い。遠すぎる。
あの頃は日本中どこもそうでしたが、やはり小樽の街もほぼアジアからの外国人観光客であふれかえっていました。異常とも言える光景です。
ルタオで席待ちしているときに、隣に座っていた釜山から来たと言う韓国人の女の子も、彼女たち以外の若い観光客も、みんなが、驚いたことにウェイティングリストにちゃんとカタカナで名前を記入していました。
あの多くのアジアからの若い観光客たち。
数日後に北海道を襲った地震のとき、まだ北海道にいたのか、どうやって過ごしたのかしばらく心配でした。
小樽の街は、石造りの倉庫やクラシックな建物や運河、と、時間の積み重ねで形成されたレトロでロマンチックな雰囲気たっぷりなのに、なのに情緒のある倉庫には焼き肉屋とか入っていてデカくてケバい看板。
もったいない。もったいな過ぎる。
恵まれたハードを生かしてない、どころか台無しにしてる。
人気のある2つのお店の支店がやたら多いし。
もっと魅力的な街づくりができるはずなのに、とブツブツ言いながら(気付けば写真を1枚も撮っていなかった)にっぽん丸が停泊する小樽港第3埠頭14番岸壁へ向かいます。
小樽駅からここまですべて歩けます。
時間通りに17:30に岸壁に行くと、あれ?もうみんな乗船しちゃってる感につつまれています。
ツアーで乗船してる人たちはきっともっと早く乗船できるんですね。
そりゃそうですね、乗船口は一か所だけで、数百人の乗船手続きだけでも数時間かかりますもんね。
小樽駅から直進したところにある小樽港第3埠頭でいよいよ乗船です。
小樽港で乗船 5階デラックスベランダの客室
まず乗船証を受け取り、エレベーターで客室へ。
もちろんご案内してくださいます。
乗船証はルームキーでもあり、2階のフロントデスクでクレジットカードを登録すれば、アルコールやショップでのお買い物など船内での有料サービスの支払いにも使え、これさえあれば船内を身軽に移動出来てとても便利。
下船前夜に、クレジットカードの利用明細が部屋に届けられました。
デラックスベランダにして良かった
【5階 511号室 デラックスベランダ】
景色が見やすいのは右舷か左舷か、どのフロアか、金沢港に寄港したにっぽん丸を実際に確認し(岸壁からですが)熟考の末、予約の際にこの部屋をリクエストしました。
商船三井さんにも確認したところ、寄港地で右舷と左舷のどちら側を岸に着けるかはその時によって変わるとのことでした。
岸壁に着いてから客室までの乗船手続きは、流れるようなスムーズなオペレーションで完璧!
いきなりにっぽん丸クルーの質の高さを見ました。ビックリ!
部屋にちゃんと届いていたスーツケースを開けて、全てクローゼットに収納。
スーツケースはベッド下に収まります。
広くはないけど機能的に造られていて、狭さを感じることはありませんでした。
そもそも、4日間程度のクルーズでは客室にいるのは着替えるときと寝るときぐらい。
その他の時間は大忙しです。少なくともpiyonの場合はそうでした。
床から天井まで、右から左まで、余すところなく有効に使い上手く収納力を確保してます。
セキュリティBOXも完備。
デラックスのお部屋は、冷蔵庫のビール・ソフトドリンクは無料で、全室ひとり1日1本ずつ補充されるお水のペットボトルも頼めば持ってきてくださいます。
1階から4階は、各フロアに給湯室があり補充可能。
毎晩、翌日の1日のスケジュールがびっちり書き込まれた船内新聞が届けられます。
当日のディナーのドレスコード(毎晩変わることもあります)やお天気情報はもちろん、何時に船内のどこでどんなイベントやっているのか、どこで何を食べられるのか、オプショナルツアーの案内とか、これ読むのも忙しいです。
膨大な情報量ですから。
それだけお楽しみイベントが満載ということです。
船内プログラムは盛りだくさんだし、お腹が空いたら食べ放題だし、寄港地で出かけなくてもヒマなことは全くありません。
シアタールームの他に客室のテレビで見れるテレビシアターもあり、毎日4本の映画(乗船日と下船日は2本)を放映していました。
客室のTV
日本沿岸海域航行中は船内テレビにNHKのBS1やBSプレミアムをはじめ、各BSチャンネルが映ります。
操舵室からの前方風景、現在位置、ドルフィンホールでのイベント、テレビシアター、が映るチャンネルもありますが、夜は船内新聞で翌日の予習しとかなきゃだし、まぁ忙しいったら、で4日間程度のクルーズだとテレビを見る時間はありません。
避難訓練のあとは出港セレモニー そして小樽港を出港
18:05から4階プロムナードデッキにて避難訓練のため、指定された場所に集合します。
でも参加者少ない。リピーターさんは参加しないのねきっと。
続いて行われる出航セレモニーに参加するためデッキに出てる人は200人もいない?
あれ?このクルーズすかすか?人気ない?
そんなことはありません。
後で聞くと、サハリンはなかなか行く機会がないので人気のクルーズで、今回350人は乗ってるとのことでした。(最大で約500人乗船可能)
写真を撮っていると「お撮りしますよ~」とにっぽん丸クルーさんが声をかけてくださいます。
徐々に知ることになりますが、クルーさんはひとり何役もこなされます本当に何役も。
ありがとうございます。
残念ながらテープ投げはなかったけど、小樽市民の方々のお見送りを受けながら18:30出港。
1日目 ローストビーフが絶品の「春日」でディナー
1日目の夕食
6階オーシャンダイニング「春日」
小樽出港と同時にディナータイムです。
当然集中するので「春日」入り口は大行列ですが、スゴかったのはにっぽん丸クルーさんの手腕。
サービスのチーフ、Mr.コスギが乗客リストを見ながら行列を一組ずつ順番にさばいて、フィリピン人のホールクルーさんが席に案内してくれるので行列はスムーズに流れます。
このMr.コスギが本当にスゴい人だとわかったのは、翌日のこと。
「春日」はスイートとデラックス利用の乗客優先ダイニングになっています。
piyonがデラックスベランダを選んだ1番の理由がコレでした。
食のにっぽん丸?ふーん それほどかな
なんか全部ぼやけたお味…でもそれはヘルシーコースを選択した私のミスでした。
こちらの三平がいただいた普通のメニューは
お魚もお肉も、美味しかったそうです。
何を血迷ったのかカロリーオフのヘルシーメニューにした完全なるpiyonの失敗。
が、しかし
にっぽん丸名物のローストビーフは噂どおりめっちゃ美味しかった♡
お腹いっぱいでちょっとしか食べれずくやしー
コースのお料理とは別に、毎晩オーダーできるのです。ハーフやクォーターなど、サイズもお腹の具合に対応していただけます。
ローストビーフ本当に美味しかったです。ごちそうさまでした。
テーブルは向い合せの二人席で隣の席がものすごく近いので、お隣の会話も聞こえてくるのですが、
ん?
実家の近所のスーパーの名前が耳に入り、勝手に会話に加わります。
姉妹で乗船されてるお二人は、それぞれ1人部屋にお泊り。
えっ?割高ですよねー
「でも夫婦二人で乗るより安いわよ」
そりゃそうだ!なるほどー。
1人参加もありだなーという思いが芽生えた瞬間でした。
あれそういや船に乗ってるんだった、と時折思い出すくらいで、夜は外も見えないし揺れないし、とこのときは余裕こいてましたが、まさか翌日地獄を見ることになろうとは。
クルーズ上級者のお二人から多岐にわたる情報収集と地元ネタで楽しくお喋り。
ありがとうございました。
船内の施設 喫煙所もあります
プール・ジム・喫煙所
プールサイドに併設されたリドテラスでは、GODIVAの「ショコリキサー」やハンバーガーなどをいただけます。
他にも、カジノラウンジ(景品がゲット出来るなんちゃってカジノですが)、ライブラリー、ショップ、シアタールーム、囲碁・将棋・麻雀などが楽しめるカードラウンジ、プール、バー、エステティックサロン、ヘアサロン、ネイルコーナー、クリニックなどがあります。
客室のベランダを含む船内は、ここ24h利用可能なスモーキングルーム以外は禁煙で、デッキに2か所喫煙可能な場所がありました。
大浴場「グランドバス」
3階 船尾に位置し、サウナも完備の大浴場「グランドバス」は広くはないし、イベントは夜遅くまであるしで、私が行った23時ごろは集中して激混みでした。
最も混みあう時間と思われます。
バスタオル・フェイスタオルはたくさん積んであるので手ぶらで行けます。
この時間はクルーさんがお掃除にも入れないから、使い終わったタオルがかごに山と積まれていたのは、にっぽん丸クルーズ中、唯一見た惨状です。
どうでもいいですが、帰宅後に見た全米オープンテニスで大写しになった汗かきナダルの大量に消費するタオルの山と同じ光景でした。
バスタブ無しのシャワーのみのキャビンも多いし、女子3人組とかだと時間もかかるし、そりゃ大浴場行きますわね。
それにしても狭すぎる脱衣場。
ここはにっぽん丸さんご検討くださいませ。
三平が、ディナーの時間なら空いているはず、と3日目の夜に大浴場へ行くと、同様の考えの方もお1人だけいらしたようで、ゆっくりと入浴できたそうです。
「グランドバス」
OPEN : 6:00~12:00 15:00~25:00
「グランドバス」 とプールの利用時のみ、スリッパ・バスローブで船内移動可能。
☆バスローブは、スイートとデラックスのお部屋にのみセットされています。
2日目 利尻島と礼文島
2日目 6:00 起床してすぐにベランダに出てみると、利尻山が素晴らしい姿で迎えてくれていました。もうちょっと早く目覚めるべきだったと思いながらも、ベランダでしばし感動。
2日目 メインダイニング「瑞穂」でいただく 朝食
朝食は2階のメインダイニング「瑞穂」でいただくことにしました。
朝食と昼食は、客室に関係なく「春日」「瑞穂」どちらも利用可能です。
ワンプレートの和食か洋食ビュッフェか選びますが、「両方食べる」もOK。
伝統のにっぽん丸ビーフカレー、エッグステーションもありました。
piyonは和食にしましたが、ふつう、と言うより美味しくはない。
洋食ビュッフェにしていたらまた違った感想になったかもしれませんが、明日からは朝食も「春日」にしよう、と固く決意します。
「春日」の朝食は洋食のみで和食をいただきたいなら「瑞穂」、どの客室でも朝と昼は「春日」でもいただけて、夜の「春日」はスイートとデラックスルームの優先ダイニングとなります。
この朝食でお隣のテーブルに座っていらっしゃったご夫婦の奥さまが
「昨日も隣でしたね」
えっ!?
地元ネタで姉妹さんとのお喋りに夢中になり反対側に座っておられたご夫婦が視界に入ってなかったなんて!!!優しいご婦人でした。
本当に申し訳ありません。大いに反省すべき恥ずかしい出来事でした。
「りしりん」がお出迎え 利尻島沓形港へ入港
利尻町の方々とゆるキャラ「りしりん」のお出迎え。
早朝から歓迎ありがとうございます。
7:45 利尻沓形港に入港。
いろいろと興味深い接岸シーンは意外にも見る人は多くはないです。
利尻島もリピーターさんが多いのか、みなさん興味がないのか。
8:15 バスに乗り込んでオプショナルツアーに出かけます。
自由に廻りたいので当初レンタカーを予約していましたが、初めてのクルーズで出港時間までに戻らないと置いて行かれる、そんな事態は想像するだけで怖ろしいので断念しました。
参加したのは「利尻 礼文2島早まわり」。
他にも「利尻島 半日観光」「一周観光」「まちなか散策」のオプショナルツアーがあり、個人でタクシーやレンタカーで出かける人もいますし、入港中も船内でのイベントはいろいろあるし、飲食も豊富にあるし(もちろん無料)、でクルーズで何度も利尻島に来てるという上級者は船内で過ごすのだそうです。
寄港先ではみんな出かけると思っていましたが、クルーズはいろんな過ごし方があるんですね。
前夜には6階 ラウンジ海にて「利尻自然講座」が開かれ、多くの人が参加してました。
フェリーで礼文島へ
続いて鷲泊港よりフェリーで礼文島へ渡ります。
にっぽん丸のスタッフさんが全部手続きしてくれて、ツアーってらくちんなんだな、と知りました
9:20 利尻 鷲泊港→礼文 香深港へ
香深という文字に「香深産利尻昆布の香深やん!ここで採れるのね」と感慨に浸ります。
結構揺れる小さなフェリー。
船室にいると酔いそうなので、風に吹かれながらのデッキ席に座ります。
バスに乗って着いたのは礼文島の最北端 スコトン岬
日本再北限‼(北方領土を除く)日本最北端は宗谷岬だそうで最北限。
向こうに見えるのは、夏にはゴマフアザラシが現れるというトド島。
荒々しい海を想像していましたが穏やかで、お天気も良かったからか、最果ての地という雰囲気は感じません。
岬の崖下に民宿があります。
おもいきり波をかぶりそうだけど大丈夫なんでしょうか。
大自然を感じる宿は、星もきれいに見えて、アザラシに会える人気の民宿だそうです。
スコトン岬に来るまでに車窓から見えた景色は、通路側だったので写真は撮れませんでしたが、初めて見る山肌が神秘的で、緑の色も鮮やかで美しく、礼文で見た一番印象に残る景色でした。
車内はほぼ全員が寝ていて、もったいなーいと思いましたが、朝から晩までイベント盛りだくさんで忙しいから、睡眠不足になるのは確かです。
オプショナルツアーは昼食付で、「海鮮丼」か「うに丼」を出発前の段階で申し込みしていました。
フェリーターミナル内のお食事処でいただきます。
お味はというと極々ふつう…特に…新鮮な魚介は築地にいってしまうのか。
三平のウニ丼もふつう…
やはり金沢で口にする海鮮はレベルが高いことを再確認です。
香深港を出港するときに、この場所で島を離れ都会へ旅立つ友を見送る儀式だと思われる、印象的な光景に出会いました。
甲板に立つ友に向かって、岸壁からとてもユニークな応援団のエールのような踊りのようなお見送り。
離島ってこういう光景がつきものなんだろうな。姿が小さくなるまで見送る二人。
旅立つのも二人。
次に島に戻るのはいつかな。
じーんと胸が熱くなりました。
「北の国から」を見ているような。
春から夏にかけて咲き乱れる花々には遅く、目にすることはできませんでしたが、いいものを見せていただきました。
絶景の澄海(スカイ)岬にも行きたかったなぁ。
利尻も礼文も小さい島なので、オプショナルツアーに参加しなくてもレンタカーで充分観光できるな、と感じました。
利尻島にもどり、赤エゾマツ原生林に囲まれるオタトマリ沼へ。
北海道銘菓「白い恋人」のパッケージに描かれた雪山は、ここから見る利尻山だと言われています。
雲が少しかかっていたけど、空気が澄み切っていて山の端がくっきりはっきりの美しい風景。
利尻島出港
16:00にっぽん丸にもどります。
リドテラスでいただけるハンバーガーとGODIVAのショコリキサーは、美味しいので何度かお世話になりました。
レベルの高いハウスバンドの演奏を聴きながら、皆さんショコリキサー。
ん?利尻山にかかっていた雲が少しずつ晴れてきたではありませんか。
きゃーありがたや♡ 大急ぎでデッキに向かいます。
自撮りなんかしていると、スマートなおっちゃん紳士が「撮ってあげましょう」。
ありがとうございます。
あっ! 昨夜、ソシアルダンスタイムの前にちょっとステップを教わりに行って、難しくてすぐに断念したのだけど、このスマートなおっちゃん紳士は、あの時のダンスの先生やん!
ダンス講師までもが複数の顔を持つにっぽん丸。
年配の方が多いからか、リピーターが多いからなのか、デッキで撮影する人など本当に少ないことに驚きました。
映えスポットだらけなんですけど~。もったいない。
クルーさんが、船長さんの仮装をした乗客を撮ってくれる、というイベントもあったりして楽しんでいるうちに、利尻島ともお別れです。
まだ航海は続くけど、ドラの音はなんか寂しい。
17:00 利尻沓形港を出港
利尻のみなさんのお見送りは、りしりん音頭を一緒に踊って感動的でした。
ありがとうございます。またまたジーン。
利尻島の沓形港を出港したにっぽん丸は、サハリンの玄関口であるコルサコフに向かいます
ドルフィンホールで行われていた南京玉すだれはとても楽しかったです。
ここでも1人何役もこなされる、にっぽん丸クルーさん。
ホールは笑いに包まれ、もっと見ていたかったけど、またデッキへ走ります。
何もかも見逃さないでおこう、と思ったら本当に忙しく、piyonは船内を走り回っていました。
礼文島と利尻山の2ショットを見逃すわけにはいきません。
本州では見ることが出来ない礼文独特の岩肌に、うゎーすごい!まさに「太古」って感じで圧倒されました。
こういう景色を見逃したくはないので、めちゃくちゃ楽しい南京玉すだれもおちおち見てるわけにいかないし、腰を落ち着けてビンゴゲームをやってる場合でもないんです。
クルーズ上級者になると余裕なんでしょね~。
ドルフィンホールはいつも大盛況でしたから。
来てよかった~と心から思った、大迫力の礼文島の海岸線でした。
2日目「春日」でのディナーは「北の特選和食」
今夜もディナーは6Fオーシャンダイニング「春日」でいただきます。
18:30「春日」入り口に向かう我々を、30m先から見つけたサービスのドンMr.コスギが「はいそれではpiyonさま~」
と席の案内をホールスタッフに知らせるお言葉。
えっ!!?
後で伺うと、
「出来るだけ全てのお顔とお名前を覚えるようにしてます」
初日に行列をさばきながら5秒も見られてないと思ってたけど、食事中にもホールを回って気配り目配りしながら記憶してくれてるんですね。
さらに翌日のディナーでもMr.コスギには驚きの感動をもらうことになりますが、それは「3日目ディナー」で。
今夜のメニューは「北の特選和食」。
テーブルを担当してくれるサービスクルーはMr.ジョジョ。
【前菜】
北海道産鶏桜姫の松風焼き 数の子漬け 蛸柔らか煮 北海道産黒豆松葉
北海道産磯粒貝 北海道ブルーチーズ
とてもおいしゅうございます
この後も【茶碗蒸し】【北海道産黒毛和牛のしゃぶしゃぶ】
【蟹の天麩羅ととうもろこしのかき揚げ】【鮪山掛け】【帆立の炊込み御飯】
【あおさ海苔と豆腐の赤だし】【梨とシャインマスカット】【抹茶のばばろあ】
と、とても魅力的なラインナップでした。
が、しかしお料理の写真を撮ることもなく口にすることもなく…涙
夕食の席に着いた時、お隣には紳士がおひとりいらっしゃいました。
そこへサービスのドン Mr.コスギが
「お部屋におかゆでも・・・」
はーん なるほど ご夫人ご気分お悪いんですね。
piyon「失礼ですが・・・」
奥さま大丈夫ですかーなんて余裕こいてお喋りしてると、この紳士もにっぽん丸や飛鳥Ⅱ乗り倒してる達人でございました。
この時は完全に他人事だった船酔い。
しかし人の奥さん心配してる場合じゃなかった。
食事が進むにつれ、ぐわーんぐわーんと大きく揺れ出す宗谷海峡を渡るにっぽん丸。
揺れが内臓に響きます。
ヤバい!フロントで無料でいただける、8時間はあけて飲む酔い止めのお薬を飲み忘れてる!
ジョジョに「お水ください」
そして部屋に薬を取りに行こうと椅子を引いたその時
Mr.ジョジョ「ヨイドメ?」
何も言わずとも察してくれました…涙。
椅子を引いただけなのに、よくあることなのか。
Mr.コスギと言いMr.ジョジョと言い、にっぽん丸のクルーさんは気配り目配りが本当に素晴ら
しい♡
ありがとうジョジョ
感動で涙しながらすぐにMr.ジョジョがくれた酔い止めを飲むも、時すでに遅しでした。
食べたかった帆立御飯とデザートを断り席を立ちます。
周りを見ると「お鍋の湯気が立ってるのに空席」のテーブルがあちこちに。
当然何事もなく食べつくす年配の方が多いのだけど、私のような人が相当数いらっしゃるようです。
よたりながらなんとか部屋に戻り、数時間地獄を見ました。
あ~1番楽しみしていた2日目夕食「北の特選和食」くやしいぃ~。
この夜の落語も楽しみにしていたのにぃ~。
比較的小さめのにっぽん丸は、大型船よりも揺れるようです。
翌日のオプショナルツアーのランチで隣に座ってたおっちゃん紳士が
「クリニックで注射打ってもらったらすぐ治った」
へーそうなんや!
しかしpiyonはクリニックまでいく力は残っていませんでした。
這ってでも行くべきだったかな。そして復活を果たし、しゃぶしゃぶも帆立御飯も抹茶のババロアも食べられたかな、と思い出すと今も悔しくなります。
教訓「酔い止め薬は忘れずに8時間ごとにきっちり服用すること」
<後編>に続きます