金沢おいしい旅

【皆美館】すべてが最高レイクビュースイート宿泊記と松江旅行記

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約20分

宍道湖を望む名旅館「皆美館」の4階のお部屋に泊まりたくて、松江への旅。
期待どおりの素晴らしさで「すぐにでもまた行きたいお宿リスト」入り決定☆
2020年12月の宿泊記です。

「皆美館」の基本情報

住所〒690-0843
島根県松江市末次本町14
TEL0852-21-5131
(9:30~20:00)
アクセス◆車◆
松江西ICから10分 松江駅から10分
◆飛行機◆
出雲縁結び空港からリムジンバスで松江駅まで約30分 
米子鬼太郎空港からリムジンバスで松江駅まで約45分 
駐車場敷地内に完備
チェックインIN14:00
ガーデンレイクビュースイートと
ガーデンレイクビュースタンダード
のみ15:00
チェックアウト11:00
客室数16室
開業明治21年5月
公式サイトhttps://www.minami-g.co.jp/minamikan/

東京からでも大阪でも福岡でも、ぴゅっと行ける場所ではないですが、皆美館・宍道湖・松江城とわざわざ行く価値のある松江。
皆美館を起点に、一畑電車に乗って片道1時間ほどの出雲大社へお詣りもできます。

小松空港から羽田へ 雪のない富士山

関越道で車2000台以上の立ち往生が発生した日、石川県も松江市も雪マークだったものの、たいした積雪には至らず無事に皆美館への宿泊が叶いました。
金沢から松江に行くには、小松空港から羽田経由で出雲空港まで行き松江入り、というルートがありますが、ANA派のpiyonは羽田から、出雲空港よりも空港と松江駅の距離が少し遠い米子空港というルートで向かいます。
まだ暗い12月中旬の朝6:15の金沢駅→小松空港のリムジンバスの乗客は2人だけ。小松空港のANAラウンジも数人。がらーん。

KMQ7:45→HND8:55
小松市上空7:55。雲に隠れて白山は見えませんが、田んぼが多いことがあらためてわかります。石川県はお米が安いのに本当に美味しいんです。大阪に帰省するたびに強く感じます。お水も違うからでしょうけど。

「翼の王国」を読みたくてCAさんに持ってきていただきます。コロナ禍で座席ポケットに入っていないってことは出来るだけ読まない方がいいってことかな。悩みます。

雲が薄くなってきたと思ったらもう富士山が見えてしまい、piyonの首は左向きの固定状態に陥ります。小松→羽田は絶対A席。

冬ならいつものことですが北陸はお天気悪かったのに太平洋側はこの青空。思いがけずの富士山が眺望好きのテンションを上げてくれますが、それにしても新潟を中心に大雪というのに雪化粧をほとんどしていない富士山。12月にこんなに白くない富士山。
異常気象、なんか非常に怖いです。

房総半島を横切るのではなくて三浦半島を見ながらの飛行ルートは初めて。江の島も見えます。

なんやこれは!ユニークな形をした島。調べてみると東京湾に浮かぶ人工島「第二海堡(かいほう)」は今も残る明治の軍事要塞島。明治中期に首都東京を守るため25年もかけて建造されましたが、その姿は長い間秘密のベールに包まれていました。しかしついに2019年旅行代理店主催のツアーで一般人の上陸が解禁となったそうです。存在さえ知りませんでした。

船に乗る人にはよく知られているものの、そうじゃない方にとってはその画像を見ただけで衝撃的!
なんと東京湾の真ん中に、いまでも残る明治の軍事要塞島があるのです。
その威容から“東の軍艦島”とも呼ばれるようになった「第二海堡(だいにかいほう)」。
かつて首都東京や海軍横須賀鎮守府を守るために造られた『東京湾要塞』のひとつです。

東京湾海堡ツーリズム機構HPより

日本海とは全く違う穏やかな冬の東京湾でした。

最後まで富士山が見えて大満足の空の旅。

羽田空港第1ターミナルでお買い物

金沢にはない「ニューヨークパーフェクトチーズ」を買いに第1ターミナルへ。午前の早い時間なので待ちは数人。ターミナル間の無料バスがかなり減便されていたので地下通路を初めて通り、第1ターミナルと第2ターミナルの間は意外と近いことがわかりました。

米子鬼太郎空港から車で「皆美館」へ

HND12:30→YGJ13:55
米子空港雪のため、羽田に引き返すか伊丹に向かう可能性もある条件付きで運航決定。A320は小型機でありながらパーソナルモニター付きでした。

14:00米子鬼太郎空港着。キュっと着陸したらピュっとボーディングブリッジ。めっちゃ早い!でもでもでも!CAさんのアナウンス
「みなさま よなごおにたろうくうこうに ちゃくりくいたしました」

えー!
おにたろう」って!

訂正入るかと思ったけどそれもなく……今回の松江旅で最大の衝撃でした。
ちょっとぉANAさん頼むで~

鬼太郎空港のターンテーブルにはスーツケースから飛び出した目玉おやじ。米子鬼太郎空港は至るところに妖怪が潜んでいました♪境港の水木しげるロードにいた170体ものブロンズ像の妖怪たちはレベルが高く芸術的で、ここまで徹底してやればいいんだと感心したけど、空港のキャラクターたちはどれもかわいくて楽しい。

悪天候により1日しか竿を出せなかったとボヤく釣り遠征中の三平と合流、CMで有名になったべた踏み坂を通って松江市内へ向かいます。

出典: しまね観光ナビさんの公式サイトより

見るとすごいことになってますが、実際走ると見た目ほどではないです。

「皆美館」にチェックイン

走ること45分ほどで「皆美館」に到着です。クルマは優しいおじいちゃんに誘導され敷地内の駐車場に。寒いだろうなおじいちゃん。
ナビどおりに行けば大丈夫だと思いますが「皆美館」周辺は道幅が狭く一方通行が多いので、皆美館 公式サイト でしっかり予習しておきました。

歴史を感じる看板には「皆美旅館」とあります。創業一族のお名前が皆美さん。

趣のある美しいアプローチ 名門旅館の佇まい

全16室ですからこじんまりとしていますが、かつての文人たちに愛されたお宿は特別な雰囲気が漂っていました。

華美ではなく落ち着いたロビーでおしぼりをいただきチェックイン。

「皆美館」4階レイクビュースイートの客室「碧雲」

お部屋までのアプローチ

すぐにお部屋に案内していただきます。4階のエレベーターを降りたところで靴を脱ぐシステム。

部屋ごとに鍵のかかる下駄箱の上の消毒液は素敵なお衣装をまとっていらっしゃいます。下駄箱に館内用の草履がありました。

客室までの廊下は畳敷きで気持ち良い。最上階の4階にはレイクビュースイート4室のみ。贅沢だわ。

レイクビュースイート「碧雲」のメインルーム

4階 レイクビュースイート 「碧雲」76㎡ というお部屋は、目の前に圧巻の宍道湖ビュー、檜の展望温泉風呂からも宍道湖、インテリアはセンス良くまとまってかわいさもあり、めっちゃ好みでした。
入った瞬間から全面ガラスの窓の向こうの宍道湖にきゃー♡眺望好きのpiyonはそりゃもうルンルン。晴れていたときの宍道湖の写真を撮っていなくてがっかり。
音響はマランツサラウンドシステムだそうです。

ここ「皆美館」は2階・3階・4階に客室、1階には別棟の特別室として離れ1室と、「湖と庭の別邸 美文」と名付けられた2室、の全16室。それぞれに設えも異なる個性豊かな客室が揃っているので好みのお部屋が見つかるはずです。

皆美館公式サイトの客室はこちらから

一番右下に見える小さな屋根が、宍道湖と歴史ある庭園をどっちも楽しめる京数寄屋造りの庭園離れの特別室。お庭をはさんで向こうにあるのが「別邸 美文」の2室。

宍道湖ビューの全面ガラスの窓。10年くらい前にリノベーションしたお部屋なんだろうなぁ、と推察しますがその前から1部屋がこんなに広かったの?
2つあった部屋を1つにしたという感じでもないし、不思議に思い尋ねてみると、ここ4Fはもともと『展望大宴会場』だったそうです。なるほど~納得です。
「竹下さんにもかわいがっていただきました。」とスタッフさん。
そういえば竹下登さん島根が地元だった。
賑やかだった昭和の時代の「皆美館」が目に浮かびます。
「DAIGOさんや北川さんは来られましたか?」とアホな質問をする三平。やめてんか。

なんと上生菓子です♡
金沢に住むようになって年齢のせいもあり、アル中から突如甘党に体質変化し「上生菓子」という単語を覚えた三平がやたら「上生菓子やん」と歓喜の声連発。恥ずかしいからやめてんか。

お茶セットまでフォトジェニック♡

部屋に案内されたときは陽が射していたのに、すぐにどんよりみぞれ混じりの灰色の空。ころころ変わる天候は金沢と同じ日本海側。

晴れたら目の前に広がる宍道湖は壮観ですが、夜まで天候が回復することはなく、残念ながら夕景を楽しむことはできませんでした。宍道湖に沈む夕日を見るなら「島根県立美術館」がおすすめです。

目の前は山陰合同銀行本店ビル、略して「ごうぎん」。山陰地方では最大の地銀なんですって。
どうでもいいですが、秋田銀行は「あきぎん」仙台の七十七銀行は「しちしち」だったけど現在住んでいる金沢の「北國銀行」はそのまま「ほっこくぎんこう」と8文字で呼ばれているフシギ。富山に本店がある「北陸銀行」が「ほくぎん」。

ベッドルーム

ベッドはシモンズ(140×200㎝)。最近いいお宿はシモンズとSealyの独壇場。「和洋室」の和と洋のバランスが絶妙で好み。

2台目のTVがあるベッドルームは間接照明や奥の壁のアクセントクロスがおしゃれ

リビングルームとベッドルームの間に8帖の和室。この部屋の定員は2~5名となっているのでこの和室にお布団で、ファミリーで泊まるにはちょうどいいですね。どのお部屋もゆったりです。

客室の天然温泉展望風呂

檜の展望風呂は小さい子供なら家族5人とかでも入れそうなくらいで、お部屋のお風呂でこんなに大きいのは初めてです。
障子を開ければ宍道湖。障子の向こうの窓ガラスは開けられます。

フロントにTELすればお湯加減は調整できるとのことでしたが、その必要は無く、いつ入ってもちょうどいいお湯加減で、気持ちよくて5回も入りました。松江しんじ湖温泉が源泉。ちょろちょろ出ていたお湯は0:00~6:00までは環境のため止まりますが温度は保たれています!

松江しんじ湖温泉
<泉質>ナトリウム、カルシウム泉(硫酸塩、塩化物泉)
<効能>疲労回復、神経痛、冷え性、慢性皮膚炎、動脈硬化など

洗面所も広々で使いやすい。

タオルウォーマーがあるお宿は初めてです。何度温泉に入ってもタオルが乾いていて気持ちいい♡

化粧水・乳液・クレンジング・フェイスソープは初めて聞く、MARGARET JOSEFIN。日本製でした。乾燥肌の私にはさっぱり過ぎだけど翌朝のお肌の感じは悪くはなかったです。

アメニティや客室の備品

クローゼットの三枚扉の一枚はpiyon必須の全身鏡となっておりました。金庫がのってる引き出しには館内着が3種類も用意されてます。しかもすべてが上質。

メインの館内着はパッと見、ん?なんか地味やな なんかダサそう戦時中?
でも着てみるとフリーサイズですがpiyonが着ても三平が着てもイイ感じ。何より着心地がと~っても良い。上下は違う素材でさらっとしていて湯上がりの暑い時でも気持ちがいいのです。
聞けば、女将とお洋服屋さんが試行錯誤の上、オリジナルで完成させたものだとか。お高いとは思いますが、もう少し明るい色にしてショップに置けば売れるのに~。お食事のときもほとんどの人がこれを着用されてました。

さらに浴衣に
パジャマまで
そしてバスローブ

一般的にホテルのバスローブは小さいpiyonには重すぎてゴワゴワで疲れますが、これは極上でした。
フランスのジャガード織りの最高峰GARNIER-THIEBAUTですって。

創業1833年、フランス北東部ヴォージュにある高級テーブルリネンにおいて世界の先端を行くメーカーです。フランスが世界に誇る織物のひとつジャカード織りの最高峰のブランドです。ガルニエ・ティエボーの製品はポール・ボキューズ、アラン・デュカスといったフランスの三ツ星レストランや一流ホテルでも愛用さているほか、各国大使館でも使用されています。
ガルニエ・ティエボーはフランス政府から無形文化財の企業「Entreprise du Patrimoine Vivant」の認定を受けています。この認定は伝統技術と、専門知識、高度な品質を持つフランス企業に与えられるものです。認定期間は5年間で、2006年に認定され2011年,2016年に再認定を受けています。

引用元: GARNIER-THIEBAUTのHP

極上の着心地のはずです。超一流のメーカーでした。さすが皆美館!

アルカリイオン水は「夕食の間に補充にうかがわせていただきます」とスタッフさん。ショップにもあったこのボトルは、”おいしいアルカリイオン水”のご説明、として次のように解説されていました。

こちらのボトルに入れた水はアルファ線での作用により水分子は絶えず細かく動いています。この作用によりボトルの中の水はイオン化し「川のせせらぎ」状態になっています。また水道水ではカルキの分解中和(塩素のイオン化)もしますのでカルキ臭さもなくなります。内容物は投入後即座に変化しています。

お針箱までこだわり抜いてるかわいさ♡

手紙好きのpiyonはホテルの便箋&封筒は少し持ち帰らせてもらいますが、文箱に入っていた皆美館のそれはこんな形で。
さすが文人に愛されたお宿でございます。

スタッフさんの手作りMAPは城下町松江の街歩きに役立ちます。
そして、明治21年の創業以来「皆美館」を訪れた文人墨客のリスト『墨跡』を見て腰を抜かしました。

明治23年の小泉八雲に始まり、
芥川龍之介 有島武郎 島崎藤村 与謝野鉄幹 晶子 野口雨情 大佛次郎 川端康成 小林秀雄 井上靖 棟方志功 武者小路実篤 源氏鶏太 尾崎士郎 志賀直哉 北大路魯山人 山口誓子 松本清張 司馬遼太郎 湯川秀樹 曽野綾子 土門拳 山下清 五木寛之 有吉佐和子 開高健 水上勉 園山俊二 岡本太郎 田辺聖子 宮尾登美子(リスト中のほんの一部)
古くから多くの著名人が訪れた名宿と予習はしていたものの「ほぼ全員来てるやん」の驚愕のリストでした。

「皆美館」の夕食は素晴らしかった

夕食は1階の「庭園茶寮みなみ」の窓はない個室でゆっくりいただきました。

<生姜ワイン> <前菜> 
<季節の味覚盛り込み>牛舌味噌煮 氷頭なます 蟹と湯葉吉野煮 ねばりっこ鯛わた合え 海老つや煮子持ち昆布 子持ち鮎甘露煮 黒豆石垣寄せ くわい煎餅 

全部美味しいのでビックリです。特に牛舌味噌煮!
お宿選びに間違いはなかったことを確信します。
島根のお酒「月山 大吟醸 扇」も美味しい♡

<大山鶏つみれと境港銀鮭の酒蔵鍋>
鶏のつみれと野菜たっぷりの粕汁。熱々のお鍋からよそってくださいます。
まろやかクリーミー。なのにさっぱりさわやか。絶品♡絶品♡
これをいただきにまた冬に行きたい!

<造り 四種盛り> お魚は金沢に比べるとやはり味が薄い、と三平。(piyonにはわかりませんけど)あらためて富山湾の恵みのありがたさを想います。

<楽盛り>日本海産 寒鰤焼びたし 中海産 赤貝ぬた合え 梅茶碗蒸し
どれも本当に美味しいです。

調理長からのサービス<イカの塩辛> 
「めちゃくちゃ鮮度がよくないとこの味は出せない」と大絶賛の釣りキチ三平。 

<焚だし> 焼かぶら海鮮餡かけ

<強肴> 山陰産 あんこう唐揚げ あん肝ソースでいただきます。
いつもこのへんになると揚げ物はもう入らないってことになるところですが、最後まで本当に美味しくいただきました。揚げ方も違うんですね。

<紅ずわい蟹釜めし> ついつい金沢の香箱ガニ(雌のずわいがに)ごはんと比べてしまいます。これは香箱ガニの圧勝です。

途中で上品なお味の餡とわさびで餡かけ蟹ごはんに嬉しい「味変」です。
ありがとうございました。旅館のお食事と言うと、いつもは後半もたれ気味ですが、最後の最後までするすると美味しく味わっていただける素晴らしいお料理の数々でした。こんなことは初めて♡

<クレームブリュレ柚子ソース添え> <安来いちごと冬の果実> 
<東出雲産 干柿ワイン煮>
クレームブリュレも超好みのお味で、皆美館の夕食は本当に美味しかった~♡

島根県でこんな繊細なお料理を食べられるとは思ってなかった

愚かな偏見をお許しください。バランスも良くお味付けも繊細、心のこもったお料理の数々。
佐藤調理長は60代前半とのこと、素晴らしい!ごちそうさまでした。

部屋に戻るとターンダウンとアルカリ水の補充、さらにゴミ箱を空っぽにしてくださっていました。窓の外に目を移すと、雨も止んでライトアップされた枯山水のお庭。左に写っている「離れ 瓢庵」の部屋からは夜もいい眺めでしょう。
遠くに見える宍道湖大橋もキレイなのでもうちょっとライトアップすればいいのに、という気もしますが、城下町はあんまりケバいことはしないんですね、金沢もそうですから。
美しいお庭にも心いやされますが

ベッドに置かれていた翌日のお天気とメッセージ。天候の変わりやすい日本海側のこの時季は助かります。そりゃネットで調べればすぐにわかりますけど、手書きのメッセージは心がほっこりします。

飽きることのない眺め|宍道湖シジミ漁

目覚めるとまだ薄暗いうちからシジミ漁の小舟がどんどこ横切っていきます。いったい何隻出ているのだろうというぐらいの数。それほど豊富に生息しているんですねシジミちゃん。時間を忘れ、飽きることなく眺めます。

7:30の宍道湖大橋は通勤でけっこうな渋滞です。初めて見る風情溢れるシジミ漁の光景になぜか葛飾北斎「神奈川沖浪裏」の大波にもまれる船の漕ぎ手が重なります。水面には多くの水鳥たち。

「皆美館」の朝食は家伝の「鯛めし」

昨夜と同じ1階のお食事処でいただきますが、今朝は個室ではなくお庭に面したテーブルに、お庭に向かって横並びでセッティングされていました。
<緑野菜ヨーグルトジュース>おいしー♡

お野菜シャキシャキのサラダもたっぷり。小皿ではなく本当にたっぷり。

<サーモン西京漬け> <茶碗豆腐> <茄子揚げびたし> <大和蜆赤だし椀>
朝食も夕食同様すべて美味しいです。

そして皆美館の初代板前さんが考案された「皆美館」の家伝料理<鯛めし>。
・鯛のそぼろ・卵の白身(どないしたらこんなに細かくっていうぐらい細かい)・裏ごしの黄身・おろし大根・海苔・わさび・ネギ
をご飯の上にのせて、お出汁をたっぷり注いでいただきます。

食べ方は本来ご説明いただけると思いますが、感染対策のため見本を添えてくださいます。ほんっとにさっぱりスルスルいただけました。

お庭を眺めながらいただく朝食。外はみぞれ混じりの曇り空ではあるけれど、大満足な爽やかな朝食。ごちそうさまでした。

「皆美館」いにしえラウンジ古都里

朝食のあとは、いにしえラウンジ古都里でセルフの珈琲・紅茶をいただきます。

皆美館を訪れ揮毫した司馬遼太郎など文人の作品が並び、こじんまりしてはいるものの雰囲気のある素敵な空間。皆美館で撮影した文人たち(川端康成棟方志功 等々)の当時の姿や残したものは見応えあり過ぎでした。

紅い帽子が妙に似合うクリスマスバージョンの目玉おやじさん。

きゃっ素敵な椅子♡ペンタゴンとか五稜郭とかの言葉が浮かぶがこれは何と呼ぶ形なのか。

米誌日本庭園ランキングの上位「皆美館」の庭園

アメリカの⽇本庭園専門誌『 Sukiya Living Magazine : The Journal of Japanese Gardening 』 が発表した日本庭園ランキングで3年連続で3位に選ばれている枯山水の庭園。ちなみに1位は「やっぱり」の同じく島根県の足立美術館

樹齢300年の松、と聞いていたのでどんなにデカいのかと思っていたら、こじんまりの松。雪が多い松江は、金沢のような雪吊りで木を守るのではなく、葉っぱを短く刈り込んで雪が積もっても重くならないようにしているそうです。

宍道湖を借景に日本情緒いっぱいのお庭です。

3本の松は、仲よく寄り添う親子の幸福な姿を表現しているのだとか。

「皆美館」に喫煙所はあるの?あります

ありますが屋外です。玄関脇にひっそりとありました。
かなり寒そう。

「皆美館」まとめます

接客スキルの高いベテランの方も多いスタッフのみなさんは感じがよく、お部屋もお料理も大満足でした。
お部屋は何もかもが素敵で、いい感じにまとまっていてめちゃくちゃ気に入りました。
歴史ある旅館の伝統を守りながらも、おもてなしの心は変わらずに時代の変化に応じて進化する「皆美館」はうわさどおりの名旅館でした。
全16室の皆美館、本当においしいお料理を提供するのはこれぐらいが限度なんだろうなぁ。
感染対策で大変な中、ありがとうございました。

チェックアウトの際、こんなお手紙を頂戴しました。絶対また行きます!

小舟に乗って船頭さんのガイドも楽しい「堀川めぐり」

「皆美館」から歩いてスグの「京橋」から「堀川めぐり」の遊覧船のルートとなる堀川を見ています。国宝松江城のお堀を50分かけて1周する『ぐるっと松江堀川めぐり』は、城下町の風情をゆったり味わいながら、船頭さんの素朴で楽しいガイド付きで城下町松江をささっと知ることができる小さな遊覧船です。
この京橋の近くに「カラコロ広場乗船場」があり、皆美館から船に乗るには便利ですが歩きたいので「大手前広場乗船場」まで向かいます。

『ぐるっと松江堀川めぐり』のコースや乗船場所など詳細は 「堀川遊覧船」公式サイト でご確認ください。

乗り場・松江堀川ふれあい広場 
・京店カラコロ広場 
・大手前広場
所要時間一周約50分
営業時間[3/1~6/30]9:00~17:00 
[7/1~8/15]9:00~18:00 
[8/16~10/10]9:00~17:00 
[10/11~11/30]9:00~16:00 
[12/1~2/28]9:00~16:00
※3/1~11/30は20分間隔で出航
 12/1~2/28は30分間隔
定休日年中無休
問い合わせ先堀川遊覧船管理事務所(松江市観光振興公社)
 TEL:0852-27-0417
乗船料¥1,500 同日中乗降り自由
交通アクセスJR松江駅からレイクラインバス15分
大手前堀川遊覧船乗場下車
駐車場<大手前駐車場>普通車66台
1時間未満¥300
遊覧船を利用すると上限¥800
<城山西駐車場>普通車136台
ふれあい広場乗船場の駐車場
1時間未満¥300
遊覧船を利用すると半額

「大手前広場乗船場」から乗船します。冬季はコタツであったかいだろう、と考えていたけど甘かった。
天気悪いし水辺だし めっちゃ寒いやん!
でもpiyon以外の若者たちはみんな平気そうでした。

1人で乗っても楽しい堀川めぐり。宍道湖同様ここもカモがいっぱい。

白鴨もいます。

城下町松江のガイドをしてくれる船頭さんは住宅がせまる地域以外ほぼ喋りっぱなしで『松江愛』がびんびん伝わります。楽しいお話の合間には自慢の喉を披露してくれる場面もありますが寒いやろな~厚着していらっしゃるのかしら、と余計な心配。それほど自分が寒かった。

たくさんの橋の下を通過しますが特別低い橋が4ヶ所あり、屋根を船頭さんが下げるので乗船客も合わせて頭を下げます。これに関しては頭を置けるコタツがある冬の方がらくちん。

松江城も見えます。出発前には頭を下げる練習があったりして、アトラクション的要素もあり老若男女楽しめる堀川めぐり、風景も次々に変わり何度乗っても楽しいのは、熟練の船頭さんの力も大きいと思われます。

武家屋敷が並ぶ一角にある「小泉八雲記念館」へ行くため「ふれあい広場」で途中下船するつもりでしたが、寒過ぎてあえなく挫折。

1周50分で冷え切ってしまい大手前広場のカフェで栗ぜんざい。ふぅあったまる。
温まったところで大手前乗船場から歩いて国宝松江城へ向かいます。

国宝松江城

青い空には映える国宝も
残念ながら寂しい
天守より望む日本海側特有の灰色の街 残念

とは言え、黒と白のコントラストが美しい国宝松江城。お城というのは一般的に下から上まで心柱という太い一本の柱で支えるところ、松江城は財政的に困難だったため、たくさんの短い柱で天守を支える構造となっていて大変珍しいので是非中まで見に行ってほしい、と船頭さんがおっしゃっていました。
隅々までしっかり見学したかったけど、靴下2枚履いて備えてきても足元が冷たく、しかも天守まで上る階段の段差が大きくて筋肉にダメージがきました。
若い子も「太ももがぁ~」と叫んでいたのでいくらかホッとしたところでランチへ。

松江城に近い洋館「亀田山喫茶室」でランチ

お城のすぐ下にある洋館「興雲閣」。明治天皇の行在所という目的で作られたため、凝った装飾や彫刻を多用した華麗な作りなんですね。

スイーツが美味しかった記憶のある『亀田山喫茶室』でランチです。

寒いので選択したマカロニグラタンとハーブティーはやっぱり美味しかった♡
いつも旅館に泊まると食べ過ぎで翌日は胃がもたれてお昼抜きになりますが、今回は全然大丈夫でした。
ありがとう皆美館♡

米子鬼太郎空港へ

皆美館に預けていた荷物を取って、歩いて松江駅へ向かう途中の松江大橋から、ようやく雲間から青空がのぞいた宍道湖の風景が見えました。右手前の方の4階建ての建物が「皆美館」です。松江駅までは、思ったより遠かったけど歩いてよかった。

松江駅からリムジンバスに乗ること45分で米子鬼太郎空港。
ANAさん!ちゃんとフリガナ打ってますやん!
往路便のCAさんの驚愕アナウンス「よなご おにたろう 空港に着陸いたしました」を思い出してしまった。

米子鬼太郎空港にANAラウンジはなくてカードラウンジのみでした。

YGJ17:20→HND18:45 HND20:35→KMQ21:35
長い旅行記をお読みいただきありがとうございました。
城下町松江 落ち着いた佇まい また行こう

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