金沢おいしい旅

【谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館】 は素人も建築文化を楽しめるミュージアム

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約7分

代表作に東宮御所(現赤坂御所)、東京国立博物館東洋館、旧ホテルオークラメインロビー、などがある建築家 谷口吉郎氏の生家跡地に、ニューヨーク近代美術館MoMA など国際的な活躍をする建築家であり、吉郎氏の長男である谷口吉生氏が設計した「谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館」(以下、金沢建築館)が2019年、誕生しました。

素人の金沢市民目線で見ると、加賀藩の時代の景色をあちこちで思い浮かべることができる今の金沢の街並みが残っているのは、お父さん 谷口吉郎氏の尽力のお蔭、と言っても過言ではないことを、ここ金沢建築館で知ることができました。

金沢建築館 の基本情報

所在地 〒921-8033
石川県金沢市寺町5-1-18
TEL076-247-3031
開館時間9:30~17:00(入館は16:30まで)
入館料◀常設展+企画展▶
一般:800円
20名以上の団体:700円
大学生:600円
65歳以上または
障がい者手帳をお持ちの方およびその介護人
:600円(祝日無料)
※障がい者手帳アプリ「ミライロID」提示も対象
高校生以下:無料

◀常設展▶
一般:310円
20名以上の団体:260円
65歳以上または
障がい者手帳をお持ちの方およびその介護人
:210円(祝日無料)
※障がい者手帳アプリ「ミライロID」提示も対象
高校生以下:無料

※金沢文化施設共通観覧券は常設展のみ有効で
企画展は別途料金要
定休日月曜日(休日の場合は翌日)
12月29日~1月3日
展示替期間
アクセス・車で金沢駅より約15分
・バス停
 城下町周遊バス右回り「広小路」徒歩1分
 城下町周遊バス左回り「広小路」徒歩1分
 金沢ふらっとバス長町ルート「野町広小路」徒歩4分
駐車場なし
規模1,570㎡
工事2017年7月~2019年5月
開館2019年7月
設計谷口建築設計研究所 谷口吉生
公式サイトhttps://www.kanazawa-museum.jp/architecture/

金沢建築館へのアクセス

車でのアクセスなら「名鉄協商パーキング金沢清川町」へ

所在地〒921-8032
石川県金沢市清川町3-10
TEL0120-722-247
営業時間24時間
料金・基本料金 100円/30分
・最大料金 8:00~19:00 500円
駐車台数30台

金沢建築館に専用の駐車場は無く、最も近いのが「名鉄協商パーング金沢清川町」です。
近江町市場がある武蔵が辻や、香林坊方面から犀川大橋を渡ってすぐの信号「犀川大橋南詰」を左折し犀川沿いの道「犀星のみち」を300mほど直進すると、レンガ作りの瀟洒な教会の手前に「名鉄協商パーキング」があります。
大きくはない駐車場なので週末は満車のことも多いです。

金沢建築館に通じる階段があり、びっくりするほど近くてとても便利。
階段には手すりがあり、段差も大きくはありません。
表の寺町通りからだけではなく、犀川側から見上げる金沢建築館もまわりに溶け込みながらの素敵なたたずまいなので、是非ご覧になってください。

バスでのアクセス

  • 城下まち金沢周遊バス 右回り「広小路」停より徒歩1分
  • 城下まち金沢周遊バス 左回り「広小路」停より徒歩1分
  • 北陸鉄道バス「広小路」停より徒歩1分
  • 金沢ふらっとバス長町ルート「野町広小路」停より徒歩4分

金沢建築館から歩いても近い観光スポットへは>
にし茶屋街…徒歩5分
妙立寺(忍者寺)…徒歩2分

金沢建築館裏の階段から見た、燃ゆる秋の金澤モリス教会と奥に犀川河川敷。
階段を降りると犀川沿いの道路「犀星のみち」に出られ、「21世紀美術館」「鈴木大拙館」まで歩いても20分ほど。
電動アシスト自転車のシェアサイクル「まちのり」のポート(まちのりポートならどこでも借りられてどこでも返せる)がこの階段を下りたところにあり、21世紀美術館や、鈴木大拙館の近くでも乗り捨てができて便利です。

金沢建築館のコンセプト

金沢建築館は、建築・都市についてのミュージアムです。金沢の名誉市民第一号の建築家 谷口吉郎氏の住まい跡地に、吉郎氏の長男で、国際的に著名な建築家である谷口吉生氏の設計により建設されました。
当館は、展覧会をはじめ、講座や建築ツアーなどさまざまな活動を通じて、金沢から世界へ建築文化の発信拠点を目指しています。

引用:「谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館」 公式サイトより

専門家の視点はわかりませんが、素人でも充分楽しめる金沢建築館は、常設展示と企画展示室があります。

谷口父子の代表作

お父さん吉郎氏の代表作

  • 東宮御所
  • 東京国立近代美術館「本館」
  • 東京国立博物館「東洋館」
  • 帝国劇場(ロビー・客席)
  • ホテルオークラ東京 ロビー
  • 金沢市立玉川図書館
  • 東宝ツインタワービル
  • 愛知県陶磁美術館

長男 吉生氏の代表作

  • ニューヨーク近代美術館 新館
  • 葛西臨海水族園
  • GINZA SIX
  • 京都国立博物館 平成知新館
  • 東京国立博物館 法隆寺宝物館
  • 豊田市美術館
  • 鈴木大拙館
  • The Okura Tokyo メインロビー

金沢建築館の館内

常設展示室

チケットを買ってまずこちらのホールへ。
研ぎ澄まされた空間が、いっそう期待感をふくらませます。
ここでは、お父さん 吉郎氏がいかに金沢の歴史的建造物を守ったか、お父さん 吉郎氏の行動が無かったら今の金沢のまちは違ったものになっていたかもしれない、ということを映像で教えてくれます。
金沢に移住して15年の関西人piyon的には、この映像が一番興味深いものでした。

ちなみにこちらは2020年 秋に訪れたときの椅子。
階段の下に2022年の椅子が隠れています。

階段を上った2階でもお父さん 吉郎氏の功績を知ることができます。
日経新聞「私の履歴書」には、長男 吉生氏は2017年に連載がありましたが、お父さん 吉郎氏も昭和の時代に登場していたんですね。

さらに進んだ自動ドアが開くと、どーんと現れる広間と水庭。
圧巻です。

お父さん 吉郎氏の代表作、迎賓館赤坂離宮和風別館の「遊心亭(ゆうしんてい)」が再現されています。
床のタイルと畳の縁、天井が一直線です。
美しいことだけはわかります。

優れた職人さんが日本にはいる、ということもわかります。

移り気な金沢の空の姿を写す「水庭」の木々が、7月なのに色付いています。
えっまさかのフェイク?と思ってスタッフさんに尋ねると、毎年この時季から色付き始めるんですよ、と教えていただけました。
失礼しました。
木々が真っ赤に燃える秋や、雪の冬はさらに美しさを放つ「水庭」です。

こちらも忠実に再現された「遊心亭(ゆうしんてい)」の茶室。
凛とした空間。

企画展

企画展は、1階のホールから下りたB階の2つの展示室で構成されています。

第5回 企画展「木で創る」のテーマは木造の建築。
東大寺 南大門を断面を見せる模型で展示するなどわかりやすく、鎌倉時代の建築技術の高さを目の当たりにしたり、金沢駅の象徴「鼓門(つづみもん)」の展示もあったり、ハイブリッド木材が開発されたことによる新しい木造建築が、戦災・震災の被害に遭わず木造の文化が色濃く残る金沢でも今後どのような変遷を遂げるのか、という楽しみのある展示でもありました。

このアングルの「内庭」は企画展エリアのB階に下りないと見ることができません。
息をのむほどの圧倒的な空間美。
素人にもわかりやすい展示で建築のおもしろさを興味深く教えてくれる企画展も、時間が許せばぜひ見ていただきたいです。

1階 ラウンジ

1階にカフェがありましたが、コロナのためか閉鎖中です。

どこを切り取っても美しいです。

小さいながら、ニューヨーク近代美術館MoMAで販売されているグッズを購入できるミュージアムショップもあります

コインロッカー

コインロッカーという表示がありますが、コイン不要な鍵式ロッカーでした。

金沢建築館 見学の所要時間は?

広くはない館内ですが、素人piyonが企画展もまぁまぁじっくり見て1時間。
細部まで本格的に見るなら2時間ぐらいでしょうか。
さ~っと常設展示と雰囲気を感じるだけなら15分、というところです。

谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館 まとめます

加賀百万石の誇りを今も残る文化や街並みなど至る所で感じられる金沢に魅せられて、金沢に永住を決めた関西人のpiyonとしては、「谷口お父さんと息子さんの記念館」で何よりも感じたのは、美しい街並みを残してくれて谷口お父さんありがとう、ということ。

金沢市民以外の方は金沢建築館で何を感じられるでしょうか。

静寂の中に身を置いて、じわ~っと谷口父子の建築美の世界に浸りたいので、おすすめは朝1番の入館です。

展示替えのための休館がありますので、行かれる前に公式サイトでご確認いただきますように。

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