金沢おいしい旅

【鮨 木場谷】目利きの大将が選ぶネタに圧倒される おすすめ金沢グルメ

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約9分

金沢の観光スポットのひとつ「主計町茶屋街(かずえまちちゃやがい)」から小道をはいったところにひっそりと暖簾を掲げる「鮨 木場谷(きばたに)」さんは、目利きの大将が選ぶ富山湾を中心とした旬魚を思う存分味わえるお寿司の名店です。

2025年4月の 鮨 木場谷 をご紹介します。

鮨 木場谷の基本情報

浅野川左岸の主計町

住所 〒920-0901
石川県金沢市彦三町1-8-26
TEL076-256-1218
営業時間17:00~21:00
定休日日曜日
予約・TEL
ポケットコンシェルジュ
一休.comレストラン
アクセス金沢駅から車で約10分
支払いクレジットカード可
駐車場無し
近隣コインパーキング利用
開業2016年

鮨 木場谷へのアクセス

ひがし茶屋街や主計町から歩いて木場谷へ

浅野川大橋やひがし茶屋街を背にして、浅野川を右手に見ながら主計町を歩き「みふく」というお料理屋さんを過ぎたところの小路を左に入ります。
(「貴船」まで行くと行き過ぎです)
少し歩いた右手に「鮨 木場谷」があります。

■ひがし茶屋街から木場谷まで 徒歩5分
■近江町市場から木場谷まで 徒歩10分
■金沢駅から木場谷まで タクシー10分

木場谷に近いコインパーキング

タクシーは、とても狭い道路のお店の前まで着けてくれます。

車で行かれる方は、木場谷へ徒歩4分のコインパーキング 名鉄協商パーキング金沢彦三町第3 が利用しやすいのでおすすめします。

主計町とひがし茶屋街

ひがし茶屋街

金沢には、いつも観光客さんであふれ返っている「ひがし茶屋街」、浅野川に沿って町家が連なる「主計町(かずえまち)茶屋街」、そして犀川(さいがわ)を越えたところにある「にし茶屋街」の3つの茶屋街があります。

ひがし茶屋街から浅野川大橋をはさんだ場所にある主計町茶屋街は、出格子の町家と細い路地が金沢らしい風情バッチリの小さな町。

ひがし茶屋街のような喧騒は無く、細い裏路地にも加賀藩時代の面影が今も色濃く残る主計町は、ぜひ歩いていただきたい金沢の観光スポットです。

かつて老舗の旦那衆が人目をさけて茶屋街へ通ったとされる、昼間でも陽が当たらない暗がり坂。
久保市乙剣宮から主計町に抜ける石段と赤いベンガラの壁が、当時の面影を残しています。

こちらは、金沢で生まれ育った泉鏡花を偲んで五木寛之氏が命名した「あかり坂」。
「暗い夜のなかにあかりを灯すような美しい作品を書いた鏡花を偲んで、あかり坂と名付けた」という石碑が建っています。

細い路地が情緒たっぷりの主計町です。

鮨 木場谷の予約

木場谷の営業は夜のみ。
平日だったからか、約1ヶ月前の電話予約で希望の日時が取れました。
電話の他に、ポケットコンシェルジュ 一休.comレストラン でもネット予約が出来ます。

piyonたちが木場谷で舌鼓を打っている間にも、次々と海外からの観光客さんが予約ナシで訪れては肩を落としてお店を後にされていました。

鮨 木場谷 のお料理

木場谷は、おつまみから握りへというおまかせのコース ¥33,000の一択です。
お酒は、北陸の日本酒を中心に揃ってます。

毎朝「氷見漁港」で魚を仕入れる、と9年ほど前の開店当初うかがいましたが、今回も富山湾で獲れた魚が中心のラインナップでした。

氷見(ひみ)漁港は富山湾随一の水揚げを誇る漁港

大柄な大将は一見無口で怖そうですが、いろいろ教えてくれて楽しくお話してくださる優しい方です。

おつまみは平目からスタート

新湊の平目

新湊(しんみなと)漁港は魚貝類が豊かに育つ「天然のいけす」と呼ばれる富山湾有数の漁港

昆布締めか?とよく聞かれるそうですが、昆布締めではありません。
「本当に美味しい魚は昆布の味がする。昆布締めと食べ比べて欲しいくらいだ」
と大将。

「東京に行く魚は、水槽で何日か泳がせるので捕まる時にあばれて疲れ切ってしまい、泳がせてる間に栄養分が抜けてエグいけれど、木場谷では定置網にかかった平目をその日におろし、捕れたてをそのまま使うので栄養分が抜けていないから本来の美味しさを味わえる」のだそうです。

獲れたてぷりぷり&こりっこり食感か、旨みや濃さが増す熟成か、はそれぞれの良さがあり、どちらが美味しいのかは季節によるのか、魚によるのか、海域によるのか、ただ好みなのか、大将に尋ねてみたかったけど、こんな新鮮な状態で手に入る金沢でこそ味わえる弾力なのでしょうね。

新湊のホタルイカの沖漬け

関西人&塩分気にする血圧高めプレシニアpiyonには、沖漬けと言うだけあって漬けのお味が濃くて、新鮮ぴんぴんのホタルイカ本来の味が霞む気がしましたが、ホタルイカの鮮度たるや!

新湊の甘えびと七尾のこのわた

「このわた」はナマコの内臓の塩辛

甘い!甘い!甘い!甘えび。
新鮮で一切クセの無いこのわたは程よくねっとりで、濃厚な旨みが甘えびを引き立てます。
お酒を呼ぶおつまみが続きます。

氷見産メジマグロの漬けと和辛子

本マグロ(クロマグロ)の体重10kg程度の赤ちゃんメジマグロも、鮮度が凄い。

氷見産あんこうの肝

「生きているあんこうのお腹から取り出した肝なので全く臭みはないと思います」との大将の言葉どおり臭みなんて本当に無く、目をつぶって口に入れたらスイーツ?と思うかも。

泳がすと香りが抜けて行くのだそうです。
海のフォアグラとも言われるあん肝ですが、栗をもっと甘くまったりとした甘い甘い香りで滑らか、濃厚と言うよりも甘くて爽やかなスイーツのよう。
肝なのに爽やかな旨みで、いつまでもその余韻に浸っていたい極上のあんきもに出逢いました♡

あんこうの身の磯辺揚げ

おっと!ここで揚げ物来ました。
海苔ではさんだ外は香ばしく&中はふっくら柔らかな磯部揚げは、あっつあつでいただきます。

毛ガニとウニのソースとシャリ

能登の上の方(どこどこが聞き取れなかったけど輪島かな)で獲れた毛ガニ。
よくかき混ぜていただきます。

ボリュームもお値段も今より抑え気味だった7,8年前の木場谷で食して以来、今も忘れられないこの一品、期待していたらやっぱり出ました‼‼

甘いウニのソースはもはやフレンチでしたが、以前の濃厚さはあまり感じることなく、春の毛ガニは淡泊なのかな~と思うさっぱりとしたお味でした。

氷見のサクラマス

備長炭で香ばしく美しく串焼きにしたサクラマスは、脂が乗っているんだけど程よく上品で、備長炭の底力と大将が選ぶサクラマス本来の実力をめちゃくちゃ感じました。

大根と山芋のすりおろしで、まったり&さっぱり。
これは家で真似してみるべし!

続いて握り

七尾(石川県)の桜鯛

赤酢のシャリは小さめで、お味もネタに比べて印象弱めです。

生姜の辛味が積極的に主張するガリは甘くなく厚切りで、あ~辛すぎて好みじゃない、と最初思ったけれど、しかし大将の目利きはもちろんですが、全22品というpiyonにとってはかなりボリュームあるお魚パレードを最後まで美味しく後押ししたのがさっぱりとしたガリだったのかな、とお店を後にする頃になって気が付きました。

赤イカ

柔らかいけど歯ごたえもあって、う~ん甘い♡

塩釜のマグロの漬け

塩釜の大トロ

氷見のさより
透き通って、しっかりとしまった身。

このあたりで、のどぐろ握りを撮り忘れ。
当然の美味しさです。

天草の小肌

締め具合が心地よい塩梅の小肌。

天草の車海老

富山湾の白えびのおぼろがシャリと車海老の間に隠れています。

バイ貝

北海道バフンウニの軍艦

ちょっとこのウニは衝撃でした。
粒が立ってないとろりとしたウニを見て、超新鮮なウニでないと食べることができないpiyonは一瞬焦りましたが、粒立ってないのにウニ臭さが全くなく上品な甘さで、ウニが苦手な人でも絶対食べられる、そんなウニでした。
何か特別な加工技術でもお持ちなのか、お聞きしたかった。

対馬の穴子

脂が適度に乗ったふわっふわの穴子。

ハマグリのお椀 おろししょうが 木の芽

「子供の頃に削り節やったけどそんなに力必要だったっけ?」と見ていて思うほど、5年いらっしゃるという若いお弟子くんが全身の力を込めて削ったかつお節でひいたばかりのおすましでしたが、お弟子くんが込めた力ほどは香りを感じなかったし、大きなハマグリも少々大味。
もう少し繊細なお出汁を期待しました。

ネギトロ巻き

5日に1回程度しか登場しないそうで、ラッキーでした。
ただ食べているうちにタレが文字どおりタレて手を汚しまくるという事態に陥ったのと、お弟子くんがトロをトントンたたくサマが削り節と同様に力任せで「どうなの?」と思いながら食すとやっぱり「あの有名大将のネギトロには遠く及ばないなぁ」と感じてしまったのとで、ちょっと残念なネギトロ巻でした。

白えびを練り込んだ玉子焼き

木場谷 コースの最後を飾るのは、上品な甘さとコクで焼き具合も絶妙な玉子焼き。

撮り忘れた「のどぐろの握り」を含めて、感動の全22品でした。

鮨 木場谷 まとめます

鮨 木場谷、予約は必須です。

ひとつひとつ口に運ぶ度に友人Eちゃんと顔を見合わせ「う~ん♡♡」と繰り返しましたが、何と言ってもハイライトはあん肝でした。
そして魚のポテンシャルを最高の状態で教えてくれる全22品、いや~凄かった!
これだけのお魚が身体に収まると「魚は当分ええわ」となるのが通常のpiyonですが、そうはならないのが木場谷。
大将の目利きには感嘆するばかりです。

関西人piyonには甘さの無いガリとシャリが物足りなかったせいか、握りよりもつまみに深い感動を覚えました。
でもこれだけのボリュームのお寿司を食べ終わってみると、木場谷の甘くないガリもシャリも幸福に満ちた食後感につながっていたんだろうと納得です。

せっかく坪庭があるのにライトアップされていなかったことだけが、もったいないなぁと感じた点。

こんなネタが揃う東京のお寿司屋さんで食べるといったいおいくらなのか!
いや、北陸金沢でこそこれだけのネタを味わえるのでしょう。
北陸に住まう幸せに浸りながら、富山湾の海の幸に感謝し、大将の目利きに感動する 鮨 木場谷さんでした。
ごちそうさまでした。

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