【追記:2023年5月22日】「喫茶グライダーのフレンチトーストとクレープシュゼット」を追記しました
【追記:2023年12月27日】「喫茶グライダーの北欧セット」を追記しました
観光客さんが完全に戻ってきた金沢の ひがし茶屋街 の裏通りのさらに小径を入った先に、喧騒とは無縁のカフェ「喫茶グライダー」があります。
店主さん女性じゃなかったの?と驚くほどかわいくて居心地のいい静かな 喫茶グライダーさん をご紹介します。
2023年4月の訪問記です。
喫茶グライダーの基本情報
住所 | 〒920-0831 石川県金沢市東山1-10-1 LOCOLOCO HIGASHI 202 |
TEL | 090-9336-5305 |
営業時間 | 8:00~18:00 |
定休日 | 水・木曜日 |
予約 | 可 |
駐車場 | なし |
喫茶グライダーへのアクセス
喫茶グライダーは、ひがし茶屋街を訪れる観光客さんはほぼ歩いていない路地裏にあるので、初めてだとちょっと迷うかも。
ひがし茶屋街の広場からメイン通りを正面に見て左に進みます。
東料亭組合の前を道なりに右へ
一つ目の角を左へ
そのまま道なりに進み、ピッツェリア「PERCHÉ」を右に見ながらさらに直進します。
来た道の正面方向にある細い路地を入ります
細い路地に入ってすぐ右側の、白い暖簾が目印のリノベーションした金沢町家「LOCOLOCO HIGASHI」の2階に喫茶グライダーがあります。
ここは、とっても美味しいチャイがイートインでもいただけるスパイス屋さん「INSPAICE KANAZAWA」、猫好きさんのための「かむかむきゃっと」、ハンドメイドのアクセサリー屋さん、作家さんのアトリエなどが入居するシェア型町家で、どこも個性が光るおしゃれなお店ばかりで、ワクワク楽しい時間があっという間に過ぎます。
喫茶グライダーへ続く、町家ならではの小さくて急な階段は、プレシニアpiyonは降りるとき手すりを持たないと足を踏み外しそうなぐらい踏面は狭いけれど、逆に隠れ家に向かう高揚感が増します。
踏面とは 階段の足をのせる板の上面の奥行きのこと 「ふみづら」と読みます
喫茶グライダーの店内
2人掛けのテーブル席が3つともうひとつ小さなテーブル、という小さな喫茶グライダーは、店主さんおひとりでのオペレーション。
「優しいおにいさん」(プレシニアpiyonがおにいさんと言うのもなんですが)といった風情の店主さんが作り出す小さな世界に、美味しいもの かわいいものがいっぱい詰まっていて、ゆっくりと友人と語り合ったり、ひとりで訪れて本を手にしたり、珈琲をゆったりと味わったり、心が、さらに血液までもが浄化されていくようなこの居心地のいい温かみのある空間をなんと表現したらいいんでしょう。
初めてここにmellmuちゃんが連れて来てくれたときは満席で入れませんでしたが、店主さんがあったかくて優し~い笑顔で応対してくださったことと、店内が、えも言われぬいい匂いに包まれていたので、美味しくて居心地のいいカフェに違いない、と再訪を楽しみにしていました。
こんな雰囲気のグライダーには、小うるさい三平とではなく、友人omiちゃんと来て良かった~と痛感。
窓から町家の中庭をのぞいてみるのもどうぞお忘れなく。
この日は雨の平日。
観光客さんよりも地元のお客さんが多いというグライダーさん、金沢市民はわざわざ雨の日に東山に来ることはないだろう、という予感が当たり(たまたまでしょうが)piyonたちがいるあいだ他のお客さんが訪れることはなく、楽しいお話を伺うことができました。
愛知県出身の店主さんは縁あって金沢に来られ、いくつかのお店で経験を積まれた後、2021年4月に「喫茶グライダー」をオープンされました。
鱗町の別のお店で夜営業もされている火曜日は17:00までで閉店です。
店主さんが集めたアンティーク家具や雑貨、器のひとつひとつはすべてがいちいちかわいくて眺めているだけで心なごみ、癒されるのを実感します。
テーブルのガラスの下には、ウィリアム・モリスのテキスタイル。
喫茶グライダーのメニュー
ドリンクとフードのメニュー
■ニ三味珈琲 ホット550円 アイス650円
・ニ三味ブレンド(深煎り)
・さいはてブレンド(やや深煎り)
・いいなぎブレンド(中煎り)
■HARNEY & SONS の紅茶 ホット550円 アイス600円
■ノンアルコールスパークリング セレブレ 700円
■ソフトドリンク
オレンジジュース 400円
ジンジャーエール 400円
カフェインレスコーヒー ホット500円 アイス600円
■アルコール
瓶ビール 700円
ワイン 700円~
■まかないクレープ 900円
■サラダ 350円
■バナナケーキ 400円
■クレープシュゼット 800円
■グンデル パラチンタ 750円
■ニ三味珈琲のコーヒーゼリー 550円
■HARNEY & SONS のティーゼリー 500円
モーニングセット
8:00~11:00までのオトクなモーニングセットは、トーストにサラダとコーヒーor紅茶が付いています。
この日はお昼を過ぎていましたが1食分トーストもできるということでオーダーしてみると、パンにベーコン+玉子+ベーコンを重ねて焼いた、見ただけで美味しさがわかる一品でした。
ナイフを入れると、じゅわ~とろ~っと黄身が溶け出し、バターがたっぷりしみ込んだ香ばしいトーストと絡み合います。
パンを裏返してみると、具材を中に詰めて焼くために四角くくり抜いた部分を、両面焼くためにまた元に戻してあるのが確認でき、そんなことまで丁寧に教えてくれる店主さん。
これやってみよっと。
まかないクレープ
クレープで玉子、ベーコン、チーズを包み、スパイスの効いた「まかないクレープ」。
たっぷりサラダもオリーブオイルと塩コショウのシンプルな味付けですが、なんとも美味しく、軽いお食事にピッタリです。
写真奥の小さなカップがトーストセットに付いているサラダです。
かるがものカトラリーレストに、昭和の時代が懐かしいレトロなグラスにもくすぐられます。
紅茶はニューヨーク生まれの HARNEY & SONS
喫茶グライダーの紅茶はニューヨークのラグジュアリーブランドHARNEY & SONS ハーニー&サンズ 。
紅茶の素敵な缶を並べて茶葉の説明も詳しくしてくだる「優しいおにいさん」。
モリスのテキスタイルにHARNEY & SONSのシックで気品のある缶たち。
もうここのすべてが癒され中枢を刺激してくれます。
ジンジャーとレモンが香る淡い色のさわやかな紅茶が映えるティーカップは、HANAE MORIでしたが、蝶々のモチーフなしもあるんやな、と思ったら老眼シニアには見えなかったゴールドの蝶がかわいらしくお花のそばで踊っていました。
もう1つのカップのVictorian London Fogは、アールグレイと烏龍茶をベースにラベンダーとバニラが香るブレンド、という「いったいどんな香りやねん」と想像が付かない鈍感piyonでしたが、omiちゃんによると「アールグレイの中にかすかに烏龍茶味がして香りはラベンダーよりはバニラの方が強くまろやかなぜいたくな香り」だったそうです。
個性あるデザートとニ三味珈琲
旧東ドイツのチョコレートのお菓子カルターフントと、もちろん手作りの小さなクッキー。
器もかわいくて極上のお味です。
東欧料理があったり、今日はこんなんあります、とその日によってメニューにはないお楽しみもありますよ。
手前は、コーヒーゼリー。
喫茶グライダーのコーヒーは、珠洲のニ三味(にざみ)珈琲なんです。
石川県能登半島の先端、珠洲市飯田町に全国からファンが訪れるカフェがあるニ三味珈琲は、少し離れた珠洲市木ノ浦海岸の舟小屋で焙煎をされています。
ここ木ノ浦海岸も能登の癒されスポットです。
喫茶グライダーの数軒先にある大正浪漫のカフェ「金魚庵」
喫茶グライダーが入居している町家の数軒先に、レトロ好きさんにおすすめのカフェ「大正浪漫喫茶 金魚庵」があります。
雰囲気、調度品、女給さん、大きな蓄音機から流れる音楽、メニュー、すべてが大正浪漫です。
プレシニアpiyonにはメニュー表がちょっと見えづらい暗さでしたが、雰囲気が異なるお手洗いスペースまわりは、明るくてステンドグラスもあり老眼piyonを和ませてくれました。
お支払いにはクレジットカードも使えます。
追記:2023年5月22日 「喫茶グライダーのフレンチトーストとクレープシュゼット」
フレンチトースト
また別の日の喫茶グライダーさん。
紅茶を迷っていると、その美しさに見ているだけで美味しさを感じる HARNEY & SONSの缶を並べてくださいます。
北陸ではなかなかお目にかかれないHARNEY & SONSの紅茶は購入もできますよ。
2人でシェアすべく頼んだフレンチトーストは、食べやすくお皿を分けて提供してくださいました。
卵液のそれぞれのバランスが絶妙で、フニャフニャでない、カリフワしっとりの美味しいフレンチトーストでした。
クレープシュゼット
お腹いっぱい状態で訪れたのに、フレンチトーストの美味しさに自然と内臓に余裕が生まれ、クレープシュゼットもいただきます。
リキュールが程よい香りのオレンジソースは濃厚、もっちりしっとりのクレープは爽やかな酸味と香りに包まれこれも本当に美味しい♡
店主の浅利明さんはどこまでも優しくあたたかく、その思いやりと気遣いに毎回心洗われます。
追記:2023年12月27日 「喫茶グライダーの北欧セット」
喫茶グライダーさんで雪が残る寒い日に、3日間限定で北欧セットが提供されました。
いつ伺っても、本当に気持ちのいい接客と美味しさで心地よい時間を過ごせます。
サラダ・ミートシチュー・グラタン・バゲットの北欧セット。
喫茶グライダーさんのサラダは、オレンジやクリームチーズ、きのこなど、豊富な具材がシンプルなドレッシングでまとめられて大好き。
フィンランドのミートシチュー「カルヤランパイスティ」。
フィンランドの家庭料理のなのかな、と想像できる塩コショウとオールスパイスだけの素朴な味わいで、寒い日の五臓六腑にしみわたる美味しさでした。
スウェーデンの伝統料理「ヤンソンスフレステルセ」は、アンチョビとポテトのグラタン。
ホワイトソースを使わずに、生クリームで仕上げるそうです。
迷いに迷って選んだ、抹茶だけどベリーの香り、という「VERY BERRY MATCHA」は、フルーティーで、抹茶の後味がさっぱりと、お料理の後にとても美味しい紅茶でした。
たっぷり2杯いただけます。
喫茶グライダーさんの珈琲は珠洲の「二三味珈琲」。
グラタンのポテトが思いの外、重量感があり、すでにお腹いっぱいでしたが、せっかくなのでこれも通年メニューではない、というハンガリーのパンケーキ「グンデルパラチンタ」をいただきました。
中にくるみやドライフルーツなどをぎっしり詰めこんだ薄焼きのクレープ状の生地に、チョコレートソースがかかっています。
後ろに見えている定番メニューの東ドイツのチョコレート菓子「カルターフント」は、間違いなく絶品です。
寒い北欧の冬を思い浮かべながらいただいた、身も心も内臓もあったまる喫茶グライダーさんの北欧セットは、今後冬限定メニューで提供されるかも、と嬉しい情報もお聞きしました。
喫茶グライダーさんが入居している町家の入り口は、白い暖簾が目印です。
ちょっと迷うような小路に、ひっそりと存在している隠れ家感がたまりません。
まとめます
ここでいただくものすべてが美味しくて、居心地のいい空間。
あたたかく優しい笑顔があふれる店主さんの、思いやりとおもてなしの接客から学ぶことは多いです。
おひとりさまでもほっこりと落ち着けること間違いなしです。
本当は内緒にしておきたいようなお店ですが、こんな素敵なおにいさんがいるよ、とみんなに教えたい、そんな喫茶グライダーさんです。