訪れるお客さんが途切れることのない、石川県羽咋(はくい)市の神子原(みこはら)地区にあるお蕎麦やさん「そば処 茗荷庵」(そばどころ みょうがあん)をご紹介します。
古民家の風情そのままの落ち着きのある店内では、人気店にもかかわらず静かにお蕎麦をいただけます。
茗荷庵の基本情報
所在地 | 〒925-0608 石川県羽咋市神子原町ト32 |
TEL | 0767-26-2419 |
営業時間 | 11:00~16:00 (売り切れ仕舞い) |
定休日 | 火・水曜(祝祭日は営業) |
駐車場 | あり |
公式サイト | http://myougaan.sakura.ne.jp/ |
お蕎麦が売り切れ、お昼過ぎにはもう暖簾を下ろしていることもある茗荷庵
茗荷庵へのアクセス
茗荷庵は、石川県羽咋市街から富山県氷見市へ抜ける 羽咋バイパス(国道415号)沿いの、県境に近い神子原(みこはら)地区にあり、車かバイク必須です。
人気店にしちゃあ駐車場はちょっと狭く、混んでいるときは停めにくい。
- のと里山海道 千里浜ICから約15分
- 金沢市街から約60分
- 能越道 氷見ICから約20分
茗荷庵 から徒歩2分の場所にあり、ローマ法王に献上されたことで知られる 神子原米(みこはらまい) が買える産直所「神子の里」には、こちらも人気の「そば処 里山」があり、癒しの異空間カフェ「神音-Kanon Kaffee-」もほど近く、さらに氷見方面へ走り県境を越え山間へ入ると、piyonお気に入り「Café 風楽里」もあったり、と羽咋バイパスは隠れたグルメストリートなのです。
【Café 風楽里 】の記事はこちらから
茗荷庵のお蕎麦
茗荷庵の店内
古民家の本来の梁などをそのまま生かした、懐かしさを憶える店内にはカウンター4席と、小上がりにはいろりを囲む席とテーブルが2つ。
美しく磨き上げられ、清潔感に満ちています。
茗荷庵のメニュー
茗荷庵には大盛がないので、ざるそばでは女性でも物足りないことこの上なし。
それゆえ、天ざるそばを注文するお客さんが圧倒的に多いです。
2024年4月の価格です。
<冷たいそば>
●ざるそば 1,000円
●おろしそば 1,100円
●とろろそば 1,100円
●鴨せいろ 1,400円
●天ざるそば 1,700円
茗荷庵はお出汁がとても美味しいので、ついつい冷たいおそばよりも温かいおそばを頼んでしまうpiyonですが、中でも鴨南蛮は絶品です。
<温かいそば>
●かけそば 900円
●山かけそば 1,100円
●おろしそば 1,100円
●にしんそば 1,200円
●鴨南蛮 1,400円
●天ぷらそば 1,400円
茗荷庵なのに茗荷にお目にかかることはない
●天ぷら 900円
●にしん煮 700円
●そば焼酎 そば湯割り 600円
●酒 700円
●びーる大 800円
●ノンアルコールびーる 500円
必ずあるとは限らない3品
●そばがき 900円
●そばぜんざい 700円
●そばアイス 400円
●そば茶 900円
●そばみそ 900円
茗荷庵の鴨せいろ
店主手打のこだわりのおそばは、喉ごしつるりと細め、好みのちょうどよいコシ。
弾力ありまくりの鴨の上品な脂と、香ばしく焼いたネギの甘さが溶け出して旨味たっぷりのつけ汁です。
茗荷庵の天ざるそば
茗荷庵 一番人気は天ざるそば。
塩でいただくとそばの風味と甘さをより感じます。
薄い衣をまとい、カラリと揚がった天ぷら。
つゆは野菜の甘味で深い味わいとなり、最後に出されるそば湯でさらに甘味が増す感じです。
茗荷庵の鴨南蛮
寒い冬は、鴨南蛮に限ります。
自家製の野菜とカツオからじっくり取ったというお出汁は、鴨と香ばしいネギとの相乗効果で果てしない香りと旨味が加わり深い味わいがあり、飲み干したい衝動に駆られるも塩分に敏感なプレシニアをいつも悩ませます。
神子原(みこはら)地区
神子原の棚田と神子原米(みこはらまい)
棚田の緑が美しい神子原(みこはら)地区では能登の里山の原風景に出会えます。
この限られた山間の棚田で収穫できるお米はわずか。
その中から審査に通ったお米を「神子原米(みこはらまい)」として出荷します。
そのため 神子原米 は、piyonが食べている金沢山間米コシヒカリの倍以上のお値段で、我が家ではお世話になった方への贈り物としてのみ利用しています。
美味しくて希少価値もあるけれど高い、というあたりまえのこと。
ひとりの公務員さんが、お米をローマ法王に献上することでブランド化させ、高齢過疎化が進んだ限界集落を救った、というお話は書籍にもなりTV激レアさんでも取り上げていました。
【ローマ教皇に献上された米】
引用:「ほっと石川 旅ねっと」 より
羽咋市神子原地区の棚田は標高150~400mに位置する県下最大の面積を誇る棚田です。
見渡す限りに棚田が広がり、民家や青々とした山がみせる素朴な農村風景は、どこか懐かしさを感じさせます。この地域で手間暇かけて育てられたコシヒカリが「神子原米」です。
ローマ教皇に献上されたことで知られる神子原米、昼夜の寒暖差や冷たい山の清水が、もちもちとした食感と独特の甘味、旨味を引き出します。収量が平野に比べて少なく、市場に流通する量もごく限られています。
強い旨みと豊かな香り、弾力のある歯ごたえが特長。お米自体の味が強いため、濃い味の料理にも負けません。
神子原農産物直売所「神子の里」
茗荷庵と同じ羽咋バイパス沿いにある「神子の里(みこのさと)」は地元住民が100%出資してできた農産物直売所。
地元農家さんの採れたての野菜を始め、スイーツやおにぎりやお惣菜や、神子原米を原料とした日本酒やお酢などのオリジナル商品、ほど近くにある人気カフェ「神音-Kanon Kaffee-」の珈琲豆、などさまざまな食品が並び、帰路につく運転中にまで口ずさんでしまうほど楽しい「神子原音頭」が店内に流れ、簡易道の駅的産直所で小規模ながらも多岐に渡る品揃えで、カフェもあり、いつも賑わっています。
暑い季節になると富山県氷見市の「稲泉農園」の採れたてブルーベリーがあったり、懐の深さもチラ見えします。
個人で神子原米を手に入れられるのは、オンラインショップと羽咋市のふるさと納税と、ここ「神子の里」。
茗荷庵 から歩いて2分の場所にあるので、茗荷庵の駐車場にどうしても停められないときは、「神子の里」の広い駐車場に停めさせてもらって、帰りにたっぷりお買い物をして珈琲飲んでソフトクリーム食べて帰りましょう。
所在地 | 〒925-0608 石川県羽咋市神子原町ハ190 |
TEL | 0767-26-3580 |
営業時間 | 9:00~18:00 (12月~2月は17:00まで) |
定休日 | 無休(1月2月は木曜日) |
駐車場 | 無料 40台 |
カウンターとテーブルのイートインペースもありまして
神子原米の米粉を練り込んだもっちりタイプの神子原ソフト ミニカップ200円
美味しい珈琲とカレーで人気のカフェ神音監修のカレー、神音焙煎のコーヒー、神子原米を練りこんだもっちり「みこはらソフト」、のとしし・ごぼうのコロッケ「みころっけ」、「神子原ライスボール」などなど、小規模な産直所なのに「神子の里」フードの充実っぷりったら素晴らしく、熱い企業努力を感じます。
全国の選りすぐりクラフトビール、なんてのもあります。
数年前に改装してキレイになり、品揃えも進化して、まだ発展途上なのでは?と期待も出来る「神子の里」は、なぜか琴線に触れる、そして応援したくなる大好きな産直所です。
これも周りの里山の風景の成せる技でしょうか。
いや、それだけではない何かがここにはあります。
「神子の里」敷地内のおそばやさん「そば処 里山」
産直所「神子の里」の敷地内にも、なんと!おそば屋さん「そば処 里山」があるのです。
所在地 | 〒925-0608 石川県羽咋市神子原町ハ190 |
TEL | 0767-26-0126 |
営業時間 | 11:00~14:00 |
定休日 | 火・水・木曜 |
茗荷庵 同様に、里山 もいつもお客さんがいっぱいで、特に週末は早々に売り切れ終了になります。
揚げ蕎麦と共に趣のあるお湯呑みで供されるそば茶は、セルフでおかわり自由。
里山 で使われている器は、蕎麦打ちをされる気さくなご主人作の珠洲焼です。
自由が丘あたりのおしゃれな和の雑貨屋さんオーナー然としたセンスのいい女将さんとお二人で、やさしくてあったかい空間を作り出していらっしゃるのもこのお店の大きな魅力。
二八でいただいた「くるみ風味 ごま汁そば」。
砕いたくるみがたっぷりのごま汁はコクがあって旨い!濃厚!
でもプレシニアには、塩分ちょっと多めが気になるところ。
そばは香りもコシもしっかりあるけど、かなり細目、極細です。
対して十割そばはかなり太く、噛み応えも相当なもの。
そして驚きの「季節の野菜天ぷら盛合わせ」 1,210円 。
衝撃の大きさに笑ってしまうほどのボリュームで、野菜・山菜・きのこが1種類ずつ相当な数です。
しかもステンレスバットそのままで登場、というのもビックリでしたが、熱々を少しでも早くいただくにはこのスタイルが一番。
食べきれなかったらテイクアウトOKですし、天ぷら1人前のオーダーもOK、おそばは大盛もOK、二八と十割の両方楽しめる「めおとそば」があったり、といろいろ柔軟に対応してもらえるのも嬉しいところです。
蕎麦湯もまたこっくりと甘くて美味しいです。
piyonは、茗荷庵のお出汁が大好きなので(実際おそばの違いはよくわからないpiyon)茗荷庵に軍配が上がります。
茗荷庵 と 里山 それぞれ好みで評価は分かれるでしょうけど、人気のおそば屋さん2店の食べ比べをするのもおもしろいです。
まとめます
「茗荷庵」は個性的なお店ではありませんが、いつ訪れても変わらない美味しさにほっとする、そんなおそば屋さんです。
神子原の心いやされる棚田の風景と美味しいおそば、産直所「神子の里」でのお買い物、羽咋ゴールデンルートはこれだけで終わりません。
また別の機会にご紹介いたします。