金沢おいしい旅

はじめてのクルーズ【にっぽん丸 デラックスベランダ】乗船記〈後編〉

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約21分

にっぽん丸 デラックスベランダ乗船記「後編」は寄港地サハリンでのオプショナルツアー「サハリン自然散策」、にっぽん丸のエンターテインメント、おひとりさまを救ってくれたディナーなど感動のシーンをご紹介します。

3日目 サハリン入港

目覚めるとそこはもうコルサコフ

コルサコフサハリンの人口第2位の港湾都市。
地獄のような昨夜のことは何もなかったかのように爽やかに起床、ベランダで目に飛び込んできた朝焼けのコルサコフの港町は、遠くからでも「異国」を感じます。


サハリンと北海道、こんなに近いのかと驚きながらも時差があるので時計を2時間遅らせます。
宗谷岬とサハリンのクリリオン岬は、たった42㎞しか離れていない。



毎朝6:45からスポーツデッキで行われる「おはよう体操」は、気持ちいいのに参加者少なめ。

先入観からなのか冷たい雰囲気を感じる港街
タグボートも日本のそれとは趣が違う
港町の集合住宅

ロシアのサハリン州の港湾都市コルサコフ
18世紀末、松前藩がここに番屋を置き樺太経営の拠点としたと聞き、時代の波に翻弄されたこの街の歴史に思いを馳せます。

「ホライズンラウンジ」でモーニングコーヒー「春日」で朝食

ダイニング「春日」と「瑞穂」の朝食は7:00からです。
早朝から写真撮ったりで動き回り、7時まで待てないpiyonのような乗船客向けに、
6:30から7階 ホライズンラウンジにてモーニングコーヒー&ティー、そしてデニッシュなど焼き立てのパン数種類が用意されます。
行くしかありません。


最終日の朝には「最後にいっぺん行っとこか」という人たちで大行列でした。
7階の船首にあって眺めの良いホライズンラウンジは、ラウンジ海と同様にアフタヌーンティーをいただく会場にもなります。

2020年の大改装で、5階 船首から7階ホライズンラウンジの奥にバーが移設されたので、この写真とは少し様子がかわっているかもしれません。

さらに「春日」で朝食をいただきます。

食べたいものを好きなだけいただけるスタイルで「春日」の朝食は本当に美味しくて、大満足でした。
初日から「春日」にしとくんだった。

玉子料理は、オムレツやスクランブルエッグなど4種類から選べ、トマト・チーズ・ハムなどのトッピングも選びます。

デニッシュやクロワッサンやトーストなど、6種類ぐらいはあった焼き立てのパンの他に、フレンチトーストパンケーキも日替わりでありテンションあがります。
パンケーキは、ふにゃふにゃではない好みのタイプで、かわいいにっぽん丸の焼き印入り。

朝食と昼食は船室に限らず「春日」を利用できます

味も雰囲気もメニューも当然好みによりますが、「瑞穂」より「春日」の朝食の方が落ち着いて優雅にいただけます。

オプショナルツアー「サハリンの自然散策」

朝食の間に、すでにコルサコフに着岸していました。

日本統治時代の建築物をはじめとした見どころが点在しているサハリンですが、それとは全く関係のないオプショナルツアー「サハリンの自然散策」に出かけます。
さすがにサハリンのリピーターは少ないようで、何十台もの大型バスが岸壁に集結していました。
利尻では見られなかった光景です。
革シートの大型バスは、ほぼヒュンダイ。

オプショナルツアーは他に
「ユジノサハリンスク歴史散策」
「コルサコフとユジノサハリンスク観光」
「マトリョーシカ絵付け体験」など。
クルーズ出発前にご案内が来たので申し込みましたが、船内にあるツアーデスクで乗船後でも予約できるようでした。


下船しそのまま徒歩で出掛ける方や、タクシーで出発する旅慣れた方もいる中、 「サハリンの自然散策」 ツアーは1台編成で、ショボいちっちゃいバス。
その理由は60分後に判明します。
どのバスにも、にっぽん丸クルーさんが同乗し、さまざまなお世話をしてくださいます。
本当に親切で不足のないお世話で、ありがたい。



利尻島と変わらない気温19℃のちょうどいい陽気の青空の下、内装は北朝鮮的な、ちょっと寂しさ募るバスで「サハリンの自然散策」10:00出発です。

1時間ほどバスに揺られ、サハリン州の州都ユジノサハリンスク郊外にやってきました。
参加者19人くらい、と当然ながらオプショナルツアーの中では最も小規模。
そしてショボい小さなバスの意味がわかりました。
こんな住宅地でバスを降りるんですから、参加者少なくてバス1台で良かった。
普通のユジノサハリンスク市民の生活道路に駐車しておじゃまします、と言う感じです。


サハリンのワンコちゃん、心なしか脚長に見えます。
どこからどう見てもふつうの住宅街を抜けて、自然散策路へ。


日本人のおっちゃんネイチャーガイドさんと、日本語堪能なロシア女性ガイドさん、にっぽん丸女性クルーさんと、ユジノサハリンスク郊外の自然豊かな森を歩きます。

かっこいいロシア人ガイドさん

このツアーはにっぽん丸健脚レベル★★★でしたが(健脚レベルは★から★★★まで3段階)登山的要素はなく、スニーカーでOKでした。

熊も住んでいるよと言う案内でしょうか怖いって
いや注意喚起のため必要



白樺やナナカマドなどの樹木も、見慣れたものとぱっと見そんなに変わらず、日本の森の遊歩道を歩いてる雰囲気なんですが、すれ違うのは当然サハリンの家族連れ。
piyonの挨拶にもハローと返してくれたり、にっこり笑ってくれたり、都会ではなくサハリンの子だからか、みんなとても感じがよいのです。
何よりみんな金髪・透き通る白い肌・スタイル良し・キレイ♡
しかし、非常に興味深いことに、その横にいるお母さんたちは、ほぼ全員が同じ体型です。
「なんであーなるねん!」とキレる三平。

日本人のネイチャーガイドさんが、樹木や初めて見る草花の説明を丁寧にしてくれますが、覚えられません…。


出発前から聞いていましたが、驚くことに自然散策路にトイレがないのです!
自然保護のため我慢?
と思ったら「男性はそのへんで」。
えっ!?いいの?
なんとにっぽん丸の女性クルーさんが組み立て式簡易トイレを持参していらっしゃいました。
ずっと手に持って散策路を移動。本当にごくろうさまです。

そんなに整備されてない森に、日曜日で多くの地元ファミリー。
ロシア人の膀胱・大腸問題について疑問を残しながら、次の目的地へ移動です。

水に足をつけたいほど暑くはなかったけど



自然散策のあとはバスで、174k㎡(琵琶湖は670.4k㎡)とけっこう大きいトゥナイチャ湖(日本統治時代は富内湖)へやってきました。


「そやからやめときってゆーたやろ」
「そないに言われても湖に足入れたかってんもんしゃーないがな」
というサハリン母娘の会話が聞こえました。

そしてショボいかわいいバスでしか通れない、細い悪路をどんどん進み、 トゥナイチャ湖 の北岸にある小さな集落レスノエ村に到着。旬のカニをいただく、ということでしたがサラダからしてなんかもうすごいボリューム。

それはそれは立派な花咲ガニでしたが
ボルシチとピロシキ食べたかったな

にっぽん丸クルーさんは、なんとカニバサミとカニスプーンまで持参してくださっていて、花咲ガニを苦労することなくいただくことができました。
本当に何から何までお心遣いありがとうございます。
すぐ近くの川を訪れる釣り客が泊まるペンションの食堂のようなところで、よくこんなとこ見つけたな、と逆に感嘆。
レスノエ村でへらへらしながら花咲ガニと格闘していましたが調べてみると、樺太アイヌの方々の思い出と涙がしみ込んだ村でした。
歴史を学んでから行くべきだったと激しく後悔。

レスノエ村 
時代の波に翻弄され、故郷を捨て日本へ行かざるを得なかった樺太アイヌ民族の人々。
「白瀬南極探検隊」に樺太アイヌ民族出身の山辺安之助と花守信吉が、樺太犬を操る隊員として参加していた。
樺太アイヌを偲び、樺太犬の功績をたたえ「南極探検隊慰霊碑」がレスノア村に建立された。

この後バスは、韓国でよく見かける『でっかくてお客さんは多いけど実際買ってる様子はあまりなく、照明暗めのショッピングモール』のようなところへ寄って自由にお買い物タイム。
サハリンの州都ユジノサハリンスクの若者で賑わってはいました。

「リドテラス」でGODIVAのショコリキサー


16:00 ツアーはにっぽん丸へ帰着しました。
レスノエ村ペンションでなんとも形容しがたいランチをいただいたので、リドテラスで口直しを。
ハンバーガーもホットドッグもショコリキサーもミニサイズなのが嬉しくて、めちゃくちゃ美味しく感じられ、夕方のほっこりするたまらないひととき。
ですが、やはりまったりしているヒマはありません。
サハリン停泊中はにっぽん丸のショップの消費税がなくなるのでこの時間にお買い物します。
タバコも免税価格で購入可能。

利尻停泊中には出国手続きのため日本人税関職員が、そしてコルサコフ停泊中にはロシア人職員が何人も乗り込みます。
デカいし強面。こっわー。
しかしふらふらしている(ように見える人も)彼らの中にはニッコリ「ハロー」なんて人もいて、ひまそうなのでロシア語でハローはなんて言うのかbody languageで聞いてみました。
彼の返答「△◆✕☆〇△◆☆✕△◇△◇」
当然わけわかりませんが、唯一知ってる
「スパシーバ!」
と感謝の気持ちだけは伝えて、どこの国にもいろんな人がいると学び(あたりまえ)ロシア兄ちゃんとのコミュニケーションに満足します。

「ラウンジ海」で落語家 三遊亭圓丸さんに会う

ふらふらと船内パトロールしてると
ん?
モーニングコーヒー&ティーアフタヌーンティーをいただく会場にもなる「ラウンジ海」近くで、ソファに座る妙に色気のある和装のおっちゃん、というより紳士がニッコリ微笑み
「こんにちは」
ん?
どなたざんしょ
あっ!このおっちゃん!船内新聞で見たやん!

この人この人!


「昨夜船酔いして楽しみにしていた落語行けなかったんですぅ」
「今からやりますから是非来てください」
ひー 三遊亭圓丸さんでした。気さくに話しかけていただいて嬉しいです。

どおりで艶っぽいこと。

ただ座る姿からして、一般人とは違いますね。

やはり昨夜は船酔いでダウンした乗船客大量発生で、参加者が少なかったのでしょう。
そんな時は、別の日に別の場所で、と対応してくれるんですね。
昨夜の落語の会場ドルフィンホールは、今夜ダ・カーポコンサートなので、夕食前ラウンジ海のステージで大盛況の中、高座が始まりました。
日没ウォッチングなどで忙しく、残念ながらマクラしか聞けませんでしたが、プロの技に感服いたしました。
だって15秒ごとにドッカンドッカン大ウケするおっちゃんおばちゃんたち。
上手い「間」、表情、声、演技力、すごいわぁ♡
ナマの落語見たい!と本気で思い、 三遊亭圓丸さん の大ファンになりました。

ホントにドッカンドッカンと、一瞬にしてその場を掌握する驚異的なお手並みでしたが、そのステージの圓丸さんの目の前で大胆に大きく船を漕ぐおじいさんおばあさんもいらっしゃって、別の意味で恐れ入ったのでした。
ホントに目の前。
高齢者だから許されるのか、いやみんな寝不足だしね~。
しょうがないですよね。圓丸さんもにっぽん丸も織り込み済みなんでしょう。
でも本当に眠気も吹っ飛ぶ面白さで、一流の落語家さんの底力を知りました。

3日目ディナーもオーシャンダイニング「春日」

ディナーのお時間ですが全くお腹空いてない、と言う三平をデッキに残して、小走りで着替えに戻りひとり「春日」へ走ります。
体調不良や船酔いでダイニングルームまで足を運べない場合は、お粥・おむすびを客室まで届けてくださいます。
22:30から23:30まで「瑞穂」で、おそば・おいなりさん・フルーツ・デザートなどの夜食も提供してくれ、いろんな選択肢があるのも嬉しいです。
残念ながら内臓に余裕はなく、クルーズ中、夜食チャレンジはできませんでした。
毎晩フルコースだから、今夜は夜食のうどんでいいや、という人もいるんですね。そりゃそうだ。
しかしフルコースしっかり食べて夜食も、という方々もいらっしゃいました。

「春日」でおひとりさま同士セッティングしてもらう

Mr.コスギ 今宵もお世話になります。
今夜はおひとりさま、と察してくれたMr.コスギが、私の意向を確認してくれた上で、『ご主人が船酔いでダウンされておひとりさまディナーとなったご婦人』とセッティングしてくれました。
同席させてくださりありがとうございますご婦人。
クルーズ常連のお上品なご婦人は強者でした。

「クルーズに乗るために健康管理し鍛えているのよ」
とても細身のご婦人でしたが今夜のメニューもすべてきれいに胃の中へ。ひー。
にっぽん丸名物ローストビーフも1人前ぺろりと平らげていらっしゃいました。ひぇー。
いやー恐れ入りました。
クルーズ常連の結構なお年の方々、身体はもちろん内臓も超元気!

「台北MOのラウンジさいこーでした♡」
「わたしクラブフロア大好きよ」
などと旅行やホテルの会話をしていて気付きました。
そういやクルーズは常にクラブフロア状態だ!(アルコールは有料ですが)
楽しいはずです。

piyonはと言えば、お疲れ気味の内臓と相談し、前菜とパンとサラダとスープとデザートだけ所望、10歳以上も年上だと思われるご婦人を前に、深い敗北感を味わいました。
ご婦人にクルーズ体験のお話を深く掘らせていただき
(本当にありがとうございます)
カプチーノも飲み終わるも、まだお喋りを続けていたら、今夜のテーブル担当のシンディが「お代わりどうですか」もういちいち気配りして下さる人たち。

ありがとうございます♡
シンディが手にするオーダーシートを見ると、それぞれのお料理に〇✕できるような表になっていたので、私のようなコースの中から欲しいものだけをオーダーをする人も多いのだと思われます。
シンディも気さくな楽しい女性。
クルーさんはみんな笑顔で楽しく働いてる(ように見える)。

今宵もMr.コスギのスゴ技、炸裂しました。
その夜だけおひとりさまのご婦人と相席させてもらったので、それまでとは全く違うテーブルに座り、視界に入ることもなかったジョジョを、わざわざ私のテーブルに顔を見せに連れて来てくれたのです。
仲良しなのをちゃんと把握してくれていたのです。
さらに「ご主人におかゆかおにぎりをお届けしましょうか」
とも聞いてくれます。
『二人なのに今夜は1人』の人には必ず聞いて回ってました。
にっぽん丸クルーさんの目配り気配り、本当に勉強になりました。

優しく気遣いのおもてなしジョジョ

さよならサハリン コルサコフ出港

2時間半遅れたコルサコフ出港で沈む夕日に感動


コルサコフ出港は17時の予定が2時間半くらい遅れたおかげで、落日のシーンをデッキでみることができました。
でも2時間半も遅れるって、理由は何でしょう。



いろいろゴネたロシア側がにっぽん丸を懐柔した、と一部始終をデッキから観察し妄想を膨らませた三平によると、交渉に時間かかってたそうです。ほんまかいな。

グリーンフラッシュ が見えるかも、というアナウンスがあり、瞬きせずに目を凝らすものの、わかりませんでした。
晴れた日の夕方、地平線や水平線に太陽が沈む直前に、一瞬だけ太陽のてっぺん付近で緑色の光が見える、というグリーンフラッシュ
翌朝、「昨夜はグリーンフラッシュがご覧になれたかと」的なことを船長がアナウンスで話されていたので、わかる人にはわかったのでしょう。
そもそもどんなふうに見えるものなのか、しっかり予習しておくべきでした。

最後の夜はドルフィンホールで「ダ・カーポ」コンサート

タグボートがようやく離れていき、出港です。
ドルフィンホールへ急ぎます。

にっぽん丸は小さいので、飛鳥など大型船に比べるとホールもかわいいサイズ。
だからステージがどこから見てもとっても近いのです。

毎晩ドルフィンホールではイベントが開催され、初日はフィリピーノたちで結成されたにっぽん丸ハウスバンドのライブで50年代から90年代の演奏と歌。
歌手も上手くバンドもハイレベルでノリにノレました。
みなさん早くから行って良い席を確保され、piyonはいつも遅く行くからオペラのバルコニー的な2Fの席でしたが、近くてよぉーく見え、このこじんまり加減も気に入りました。
1Fは自由席で、スイートの客のみが2F席を事前指定できるシステムです。
ステージが終わるとドルフィンホールは椅子が少し片づけられ、ダンスホールに変身。

最後の夜のこの日は、カクテルいただきながらのダ・カーポのコンサート。
お二人とも60代なのに歌は健在でした。
ステージでライトを浴びるヴォーカル奥さんはキレイ、黒のドレスもとっても素敵、さすが芸能人。
歌唱力も素晴らしいけど、ギターだんなとのMCは、もう夫婦漫才の域。
年齢を重ねていい味に熟成した夫婦デュオが紡ぎ出す、感動のステージ。
ふーんダ・カーポね懐かしい、せっかくだし行ってみよう、という感じで見に行ったら、びっくり大感動!でした。ありがとうございました。

ダ・カーポさんは北海道6クルーズ連続で乗船中。
piyonが乗った次のクルーズは、北海道地震で小樽港下船ならず、青森港まで行ったとか。
大変だったもようです。

最終日さよなら小樽 さよならにっぽん丸

船内どこにいても楽しくて、デッキを歩くのも気持ちいいです。
意外にも歩いてる人は少ないですが。


これがロングクルーズで嵐だったりするとドえらい目にあうなぁとは思います。
お天気に恵まれてラッキーでした。

にっぽん丸 初秋のサハリン・利尻クルーズ】
いよいよ最終日です。

最後の朝食も「春日」で

当然、最後の朝食も「春日」でいただきます。
テラス席もありますが、今回は使用されず。

「瑞穂」の朝食は、和食はワンプレート洋食はビュッフェ、と選択肢は広がりますが、スペース広くて人も多くてわちゃわちゃしてて、落ち着かない感じがあります。
「春日」は窓も大きく取られ明るく、かなり雰囲気は異なります。
「春日」の朝食、本当におすすめです!

小樽港でいよいよにっぽん丸とお別れ

デッキのブルーのラインは1周100mのウォーキングトラック

うわーん 小樽が見えてきました。尋常ではない寂しさが襲ってきます。

旅の終わりは寂しく悲しいものですが、いっそうその思いが強い船旅。

スイートルームのベランダ
こっちはもっと広い

3日前に出港した小樽港。楽しくて、あっという間にクルーズが終わります。

4日間のクルーズの思い出が、それぞれの胸に去来する。
そしてまた明日から現実に引き戻される。
1か月なんかのロングクルーズになると、どうなっちゃうんだろ。

楽しい接岸シーンもこれが見納め
役目を終えたタグボートも去り

下船のときが近づきます。
10:00 客室フロアごとにアナウンスがあり最上階から下船が始まり、いいお部屋ほどさっさと降りなければいけない。
6階スイートの客室は少ないので、5階の我々も、わりとすぐに順番が回ってきました。
最後の乗客が降りるまでには、あと数時間かかるだろうから、ショコリキサー飲めたな、とかハンバーガーもう1つ食べられたな、とか損した気分になる哀しい小市民。

下船日の朝7時から8時の間に、スーツケースや段ボールなど、タグを付けた荷物を部屋のドア横に出しておきます。
下船の列に並び、乗船証を見せると、朝出してピックアップしてくれた荷物が目の前に現れ、入国審査・税関検査の下船手続き中、クルーさんがずーっとスーツケースを持って一緒に付いて来てくれて、岸壁に設置された宅急便カウンターまで運んでくださいました。

これら一連の作業も流れるように運び、熟練の技に恐れ入ります。
さすがにっぽん丸、ホントに重い荷物を1度も持つことはありませんでした。

だから別にスーツケースでなくてもいいんですね。お部屋の外に段ボールを出している方がいらっしゃいました。
宅急便のにっぽん丸専用ダイヤルに【往復】で依頼すると、自宅まで取りに来てくれるので段ボールで船に送ることも可能です。

あら!ジョジョ!今日はこんなところに!
最後にご挨拶できました。ありがとうジョジョ♡

10:00に入港して、小樽駅までピストン運送してくれた無料連絡バスに、10:45には乗っていました。
想像以上の早さでした。
1階の客室だと数時間かかると思われますが、そこはアナウンスがあるまでクラブフロア状態の広い船内で快適に過ごせますから問題ないと思われます。
むしろ羨ましい。

ツアーで参加されてる方に聞くと、下船後は富良野へ行くそうで、みんなお元気だわ~。
我々は札幌で一泊する予定でしたが、台風により翌日の千歳→小松便が欠航するとの連絡がANAからあり、札幌のホテルはキャンセルして下船日に帰宅となりました。

クルーズ初心者がにっぽん丸に乗ってみて気付いたこと学んだこと

ドレスコードと服装選び

  • 今回のクルーズではドレスコードは3夜とも『カジュアル』で準備は気楽
    それでも「春日」のディナーにはちゃんとジャケットを着た男性やスーツに真珠などおしゃれした年配の女性も多かった
  • 『いつもよりちょっとおしゃれしてます』な人も多い
    しかしみんな地味
    クルーズなんだからもっと華やかな色を着ればいいのにと思う
  • 男性は、『Tシャツと短パン』でなければ大丈夫
  • ディナー以外は何を着ても大丈夫
  • ドレスコード『フォーマル』の夜が設定されてるクルーズだと靴やドレス、アクセサリーで荷物も大幅に増える
    40日間の飛鳥アラスカハワイクルーズを予約しているというご婦人は、冬物と夏物少しづつ持って行って洗濯するのよーとおっしゃっていた
  • 各フロアに洗剤完備のランドリーコーナーがあり、カードをかざさないと入れないので客室が多いフロアの乗客が、混んでるからよそのフロアで、とはいかない
  • 事前に送られる「にっぽん丸クルーズガイド」に、荷解きをした後の空っぽになったスーツケースを収納しておくためのベッド下のサイズが明記されている

船内での多彩なプログラム

  • 毎晩 翌日の船内新聞が届けられ、情報ぎっしり
  • 出発2週間前くらいに届いた「クルーズのしおり」には、「その他 盛りだくさんの催し物がございますどうぞお楽しみに」とあったけど、本当にそのとおりだった
    寄港地で出掛けなくても昼間も船内でお楽しみはたくさんあるし、1人で乗っても全然大丈夫だなと思う

クルーズ保険加入

  • 老親がいることだし、何があるかわからないので、高額キャンセル料回避と途中から離脱することなども考慮しクルーズ保険に入る
    (札幌のホテルのキャンセル料でのみ保険使用)
  • 実際、悪天候で千歳行の飛行機が遅延してにっぽん丸に乗り遅れないか、など小樽に着くまでドキドキ落ち着かなかった
  • クルーズ保険でにっぽん丸のクリニック無料で利用できる
  • 高齢者が多くて脳梗塞でヘリで移送される人もいるからクルーズ保険は必須よ、とディナー同席ご婦人からの教え
  • 次はぜひ新設された金沢港クルーズターミナルから金沢港発着のにっぽん丸に乗りたい
  • 保険料は2人分で約¥30,000

寄港地で

  • 夜遅くまでイベントあるは、日の出見なくては、でオプショナルツアーのバス車内は熟睡、初めての土地なのに景色見られない
  • オプショナルツアーの予定を毎日びっしり入れてしまうと、とにかく忙しい
  • 半日ツアーにしたり、寄港地でも外に出ない日を作ったり、そんな人も多いみたい
  • 利尻は前にも来たから船の周りをちょっと見るくらい、という人も多かった

客層

  • 小樽発着クルーズだから北海道の人が多いのかと思ったら、どのクルーズでも全国から参加者が集まる
    そう言えば、にっぽん丸が金沢港に来た時の乗船者専用駐車場に沖縄ナンバーの車も停まっていて驚いた
  • 各地方からツアーで来ている人も多かった
  • ロングクルーズなら、うわっセレブ!って乗船客もたくさんいるのだろうけど、ショートクルーズなら気軽に乗れると知る
  • フィリピンクルーさんと英語でベラべら喋るおっちゃんは羨ましかった
  • クルーズはコミュニケーション能力ないと楽しくないから、英語も喋れないpiyonは外国船はやめとこう
  • いろんな年代の客層だったけど、クルーズ中お喋りした方みんなリピーター&日本船のみ
    ホントは外国船の体験談も聞きたかったけど
  • 「春日」でお喋りしたみなさん、次のクルーズも予約済み
    どんだけ好きやねん!でも今ならわかる
  • 集合に遅れたり迷惑かける人がいない
    みんなちゃちゃっと出来る人
  • もたもたする(いずれpiyonはそうなるはず)高齢の方もいらっしゃらない

クルーズ選び

  • 飛鳥Ⅱのステージは海外の歌手が出演したり、とアーティストのレベルが高く、東京では予約が取れない料理人が実際乗って作ってくれるから素晴らしい、というお話も聞いた
    ほーっ すごいな
  • 毎晩ダンスあるから30日間とかのクルーズだと相当上手くなる
    レッスン代考えたらクルーズは高くない、らしい
    ほーっ なるほど
  • 好きなアーティストが出るクルーズなら確かに高くない、むしろ安い
    にっぽん丸ならホントに近くで見ることが出来るから、とは思う
  • スモールシップにっぽん丸は大型船に比べて船内移動がラク
  • 食事はにっぽん丸」とクルーズ上級者の方々が口を揃えておっしゃってました

にっぽん丸のお食事

  • 食のにっぽん丸、と言われるだけあって「春日」「リドテラス」は美味しい
  • あれだけの人数分出すのだから深い繊細な味の追及はムリだとしても、高級ホテルの宴会料理よりははるかに美味しい
  • 一番美味しかったのはにっぽん丸名物ローストビーフ
  • 朝食・昼食・夕食以外に「リドテラス」でのGODIVAショコリキサー・ハンバーガー「ラウンジ海」「ホライズンラウンジ」モーニングコーヒー&ティーと焼き立てパンアフタヌーンティー「瑞穂」で提供される充実の夜食など、本当に1日中食べ続けることも可能
  • 昼間は下船していたのでアフタヌーンティーをいただけず
  • 夜食までたどりつけず…強靭な内臓が必要
  • アルコールと寿司バー以外は無料

ネット環境

  • 2020年より船内のWi-Fi環境が整ったそうですが、有料であり、航路や天候などにより繋がらないことも多いです。

ホスピタリティーにあふれた【にっぽん丸】まとめます

クルーさんたちは、全員どこまでも行き届いていて、恐縮するほどでした。
オプショナルツアーの食事が予約とは異なっていることに前日に気付き、フロントに申告→部屋に丁寧なお詫びの電話→当日バスに乗り込むときにもオプショナルツアー担当責任者の方から丁寧なお詫びの言葉を受けました。こちらの確認が遅かったのに。

すべてにそつがなく行き届いている。そして適度にフレンドリーなクルーのみなさん。
日本人・フィリピン人問わず笑顔&笑顔&よく働く、で徹底した教育がされていると感じました。
クルーズ中、不快な思いは1つもありませんでした。

感動の場面は数知れずの にっぽん丸クルーズ。
寄港地での見送りシーンも
夕日も
ステージも
ジョジョも

あらゆる感涙シーンは多いけど、年を取らないと味わえないきっと。
若い時には味わうことのなかった感動。

強く印象に残るのは、にっぽん丸のおもてなしの心でした。
下船時のお見送りも全員参加。
だからクルーズにハマる、というか他のクルーズは未体験でわからないけど、piyonはにっぽん丸クルーズにハマりました。
だからみんな何度も乗るんですね。

にっぽん丸
ありがとうございました♡

絶対また乗ります。

長い乗船記をお読みいただきありがとうございました。ひとつでもお役に立つことがありますように。

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