金沢おいしい旅

佐賀県唐津 日本料理【あるところ】は五感が喜ぶ素晴らしい和食店

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約6分

佐賀県唐津市にある日本料理の「あるところ」さん。
店主さんがほぼお一人で1年をかけてリノベーションした日本家屋は相当な趣があり、民芸の博物館のような店内に心キュンキュンときめき、地元の旬の食材をていねいに活かした素朴ながら絶品のお料理にカラダも心も喜びます。

2025年10月に訪れた「あるところ」の魅力をご紹介します

「あるところ」基本情報

住所〒847-0022
佐賀県唐津市鏡732
TEL0955-58-8898
営業時間・11:00~15:00
・17:00~22:00
お料理おまかせコース¥12,000(税込)
支払いクレジットカード可
予約2名から前日までの要予約
アクセス■博多駅から車で約60分
■唐津シーサイドホテルから車で約10分
駐車場無料Pあり

「あるところ」へのアクセス

「あるところ」に行くために宿泊した唐津シーサイドホテルは、唐津湾沿いに弧を描く虹ノ松原を望むオーシャンビューのお宿。
ホテルから「あるところ」までは車で約10分でした。

ナビどおり住宅街を走ると、お店の看板が現れます。
小道を進んだ先にある、駐車場に右折する側溝に掛かる小さな橋はとても狭いので、落ちないように夜はご注意を。
さらに山に向かって歩くと(スグです)右側にお店があります。

「あるところ」について

福岡出身の店主さんはおそらく40代(30代だったらごめんなさい)、床を抜いたり壁を塗ったり1年ほどをかけて、ほぼお一人でリノベーションし現在の「あるところ」を作り上げたそうです。
元々の日本家屋で使われていた扉が素敵なアイランドキッチンのカウンターに生まれ変わるなど、建具や什器まで作ったというから驚き!。
おしゃれプロデュース集団の手が入ってない、民芸の博物館のような店内に一歩足を踏み入れると、心が躍り始めます。
店内にもお料理にも「力み」が感じられない、というか自然なんです店内も店主さまもお料理も。

「ストイックに食材に向き合う年配の寡黙な料理人」を勝手に想像して伺うと、あら意外!お若い気さくなとても喋りやすい方でした。
オープンされてから10年とのことです。
高岡(富山県)で学生時代を過ごされたとおっしゃる店主さんと、同じ北陸つながりで勝手に親近感がむくむくと湧き出します。

到着した時点ですでに日が落ちていたので、山の風景に馴染む日本家屋の全景はつかめませんでした。

「あるところ」のお料理

お料理は、おまかせコース¥12,000 (税込)一択です。

まず、手づくりの美味しい新生姜ジンジャエールをいただきました。

つるむらさきのお浸し
素朴で温かみのある味わいの唐津焼の器とお料理の相性も素晴らしく、シンプルなお浸しですが「美味しい」!

オクラの酢の物
「オクラの酢の物がこんなに美味しいの?」と驚いてしまう、旬の素材をしっかりと活かしたていねいで素朴なお料理。

鯛のお造り
すだちと2日間寝かせた鯛をお醤油ナシでいただきます。
「鯛ってこんなに美味しかったっけ?」
piyonにとって鯛は淡泊すぎて、三平が釣ってきたものでも感動したことなどないけど、心が震える美味しさです。

コウイカのこどものお寿司
柔らかくて甘いけどしっかりと弾力もある。
地元の素材を信じたていねいなお料理が続きます。 

蓮根まんじゅう
佐賀県白石町の蓮根。
上品でものすごくいいお出汁。
すべてのバランスがちょうどいい。
ちょうどいい、というかスゴすぎるちょうど良さ。

加賀れんこんの話が九州でできるなんて♡

次の一品は、足赤海老、ぎんなん、むかご、という素材の質問をしたので覚えているけど、どんなお料理だったのか写真撮り忘れて思い出せない哀しいプレシニアpiyon。

焼き物は、唐津のブランド豚「金桜豚(きんざくらとん)」肩ロースの炭火焼きと柿
ふだん肉の脂は全く受け付けない三平もペロリ。
絶妙なんですよ、すべてのバランスが。

今が美味しい季節のニラ入り出汁巻たまご
あつあつふんわり出来立てを味わう幸せを噛みしめながら。
滋味深く、身も心も喜ぶお料理が続きます。
今度はハーブティー(糸島のよもぎ茶)をいただいてみました。

唐津の鱧と野菜の揚げ浸し
鱧、ゴーヤ、万願寺唐辛子、茄子、しいたけ。
これも絶品。
特に鱧。香ばしくて甘さもある。
お出汁もとても美味しい。
火入れや、繊細なお味付けの塩梅が絶妙で素晴らしい。
やっぱりここでも「鱧ってこんなにおいしかったっけ?」

かまどで炊く羽釜ごはん、炊き上がりました!
透明に光る唐津のお米は粒立っていました。

あまりに透明で美しいので尋ねると、piyonが土鍋ごはんを炊くときの基本とは全く違う、驚くべき炊き方を教えてくださいました。
炊飯器ではなく土鍋で白米を炊いていらっしゃる方は、ぜひ店主さんに聞いてみてください。

ツヤツヤ炊き立てのごはんを、おむすびでいただきます。
塩むすび、きゅうりのぬか漬け、昆布のお漬け物、なめこのお味噌汁。
こんな幸せがあるでしょうか。

お代わりをお願いした三平の2つ目のおむすびは、ちりめん山椒に海苔を巻いて。

デザートももちろん手づくりの「水ようかん」。

プレシニアpiyonはおむすび1個でトータルちょうどいい、シニア三平はおむすび2個いただいて大満足、という全体のボリュームでした。
わかりやすい豪華食材は無くても、しみじみと本当の美味しさを味わえるお料理、ごちそうさまでした。

「あるところ」まとめます

店主さんはpiyonたちの姿が見えなくなるまで、白い暖簾の前で深々と頭を下げていらっしゃいました。

派手なパフォーマンスを見せられると精神的に疲れるpiyonですが、ここにはそんなものはありません。
無駄のないシンプルな所作、炭火をパタパタと扇ぐうちわの音、かまどから立ち昇る湯気、壁に掛かる懐かしい台所道具、木琴やクラリネット(たぶん)が奏でる優しいBGM、居心地のいい郷愁を誘う空間、店主さんのお人柄、そして何よりお料理、そのすべてがバランスよく身も心も癒してくれます。

ここだけの体験をみんなに教えたい!でも、この場所でひっそりと続いてほしい、そう願わずにはいられない唐津市にある日本料理の名店「あるところ」さん。
これ以上ないほど、心に深く刻まれました。
絶対来年も行きます!

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