東大寺 戒壇堂の四天王に会いたくて奈良を訪れた際、春日ホテルと2020年開業のJW Marriott ホテル奈良に、1泊ずつしました。
まずは、近鉄奈良駅から歩いてすぐ、興福寺や東大寺も徒歩圏内という立地の良さと、喫煙可能な客室があることで選んだ、春日ホテルのご紹介です。
築年数を刻んだ昭和なホテルでしたが、心がこもった素朴な接客でほっこり和みました。
2024年1月初旬の、春日ホテル宿泊記です。
春日ホテルの基本情報
住所 | 〒630-8213 奈良市登大路町40 |
TEL | 0742-22-4031 |
アクセス | 近鉄奈良駅から東へ徒歩2分 |
駐車場 | 無料駐車場あり 15台 |
チェックイン | 15:00 |
チェックアウト | 10:00 |
客室数 | 30室(内露天風呂付6室) |
開業 | 1969年 |
公式サイト | https://www.kasuga-hotel.co.jp/ |
春日ホテルの客室カテゴリー
スタンダードツイン | 30㎡ | 1~2名 | |
スタンダード和室10帖 | 45㎡ | 1~5名 | |
和室10帖 禁煙 | 58㎡ 66㎡ | 4名 | |
露天風呂付き和室 10帖 or 12.5帖 | 5名 | ||
スーペリアツイン 禁煙 フローリングにローベッド | 46㎡ | 2名 | |
露天風呂付和風ツイン | 46㎡ | 2~3名 | |
露天風呂付き和洋室 ツイン+和室掘り炬燵4.5帖 | 46㎡ | 2~3名 | |
和モダンツイン 禁煙 2023年3月リニューアル | 40㎡ | 1~2名 | |
和モダン和洋室 禁煙 2023年3月リニューアル | 58㎡ | 2~4名 | |
特別室和洋室 禁煙 | 82㎡ | 6名 | |
露天風呂付き特別室 和室12帖+和室6帖 | 90㎡ | 2~6名 |
春日ホテルへのアクセス
春日ホテルは、近鉄奈良駅から大通りを東大寺方向に歩いて約2分。
東大寺や春日大社、興福寺などが悠久の時を刻んできた奈良公園の端っこに位置しているので、どこへ行くにも本当に便利でした。
近鉄奈良駅からホテルまでは、キャリーケースも転がしやすい、ゆったりとした歩道です。
ホテル前の大通りを左へ行くとスグ近鉄奈良駅、右はもう興福寺・東大寺・春日大社などの奈良公園です。
とってもわかりやすいので、土地勘が無くても迷子にならずにホテルに帰って来られます。
駐車場はホテル玄関前に15台あり、宿泊者は無料。
車で行かれる場合は、事前にホテルへその旨連絡しておくといいそうです。
混雑具合によると思いますが、チェックアウト後は12:00まで駐車させてもらえました。
飛行機の場合も、伊丹空港と関西空港から近鉄奈良駅に停まるリムジンバスがあるので、アクセスしやすいですね。
ちなみに上の写真 右隣にチラっと写っているのはラグジュアリーな「登大路ホテル奈良」。
ホテルを出て右へ歩くと、もうそこは広大な奈良公園。
横断歩道を歩行者と一緒に歩く鹿の姿に心なごみます。
①鹿が絶えず食べることで短く刈り揃えられる芝は生育が促され
②フン虫が鹿のフンを食べる
③ミミズや微生物によって分解されたフンが養分となり芝は豊かに育つ
という生物の循環によって美しさも保たれ、人と鹿が共存できる世界でも稀有な奈良公園となっているのだそうです。
春日ホテルにチェックイン
ロビーフロアに入った瞬間から「おっ懐かしの昭和!」と声をあげたくなりますが、お手入れがしっかり行き届いて清潔感があり、何の問題もありません。
奈良のガイドブックや新聞もあるロビーラウンジで、チェックイン手続きです。
(雑誌や新聞は客室への持ち込みも可能)
春日ホテル発行の奈良観光MAPと、奈良市観光協会発行の奈良公園ウォークMAPをフロントでいただけますが、それぞれ違った情報を入手できるので両方とももらって参考にされることをおすすめします。
こちらのロビーラウンジには、客室にもテイクアウト可能な無料のドリンクコーナーもあります。
お抹茶とお菓子をいただきながら、朝食の時間を決めます。
朝食 7:00~8:30
奈良観光スポットのイラストのお懐紙が、ほっこり和ませてくれます。
このあとお部屋まで荷物を持って案内してくれたのも、ずっと同じスリランカの女性でしたが、日本語がとてもお上手で優しさがあふれていました。
洗練されたおもてなしとは対極の素朴さは、とても好感が持てました。
スタンダード和室10帖の客室
303号室
スタンダードな「和室10帖」303号室です。
上の図の、下が大通り側で、上の猿沢池側は興福寺境内の緑が窓の外を彩り、五重塔が見える客室もあるそうです。
最新でおしゃれ、というのとは無縁のお部屋ですが、古さが気になるほどのこともなく、大通りに面した窓が2つあるので明るく、広さも充分で快適に過ごせました。
ツインルームに次ぐお安さで、正味10帖のお部屋を想像していたのでビックリの、とても広々とした客室で、古さが気になることも一切ありませんでした。
マッサージチェアも完備。
夜の外出中と朝食中に、お布団の上げ下げをしてくださっていて、布団2組を敷いても室内は全然余裕でした。
昔ながらのお部屋の鍵は、外出時はフロントに預けます。
このお部屋、今どき珍しく喫煙OKなのです。
三平同行の宿泊は、喫煙所が屋内にあるお宿探しでめんどくさいことこの上なしですが、喫煙可能な客室まであったのが、春日ホテルを選んだ大きな理由でもあります。
クローゼットとナイトウェア
- 2人ならハンガーの数は充分
- 衣類消臭剤あり
- 浴衣はS・M・L
- 腰紐もあり
- 足袋
その他の備品など
- 昔ながらの金庫
- 延長コード
- 懐中電灯
- 裁縫箱
- 空気清浄機
- 電気蚊取り機
- Wi-Fi完備
- USBポートなし
- ACコンセントはたくさん
- 夕刊
- 拡大ルーペ
ウェットエリアとバスアメニティ
大浴場があるにもかかわらず、客室の浴室はヒノキの椅子と桶がある洗い場も、バスタブも、ゆったりサイズでした。
- DHCの・ボディソープ・シャンプー・コンディショナー
- バスタオル
- フェイスタオル
- ハンドタオル
- 歯みがきセット
- 綿棒
- コットン
- シャワーキャップ
- ボディスポンジ
- ヘアゴム
- くし
- かみそり
- 巾着のお風呂バッグ
すべてPOLAの
- クレンジングオイル
- 洗顔料
- 化粧水
- 乳液
- アフターシェーブローション
- ヘアトニック
- ヘアリキッド
男性用と女性用 別々のアメニティセット
ドライヤーはSHARP
完全に独立したトイレも広々
ミニバー
玄関入って広い踏み込みの先にあるミニバーは、下段が空っぽの冷蔵庫です。
丹波天然水のペットボトルの他に、冷水ポットがありました。
踏み込みから次の間が異常非常に広く、ここだけで5人寝れそう。
ほらね。
露天風呂もある大浴場
1階 大浴場
・16:00~23:00
・ 6:00~9:00
朝夕で男女入れ替わる大浴場は、岩風呂と石風呂、と露天風呂の雰囲気が少し変わるようです。
どなたもいらっしゃらない時間があったので撮影した脱衣室は、
- バスタオル・フェイスタオルは持参不要
- キーバンド付きロッカー36個
- 貴重品ロッカー
- お湯・冷水・玄米茶・ほうじ茶のティーサーバー
- おむつ交換台
- マッサージチェア・体重計
- 下駄箱にスリッパ用の札
大浴場は、
- 朝は男女が入れ替わる
- 風情のある狭くない露天風呂もあり
バスアメニティは、
- 女性用 POLAの ・リキッドクレンジング・洗顔料・化粧水・乳液
- 男性用 POLAの ・アフターシェーブローション・ヘアリキッド・ヘアトニック
- 歯ブラシセット
- 綿棒
- ヘアブラシ
- くし
- シェービングフォーム
- ヘアーモーニングミスト(朝の寝ぐせ直しミスト)
温泉ではありませんが、露天風呂もあって広い大浴場は、歩数が半端ない奈良観光の疲れをいやすのにはとてもありがたかったです。
春日ホテルの朝ごはんは和朝食
朝食 7:00~8:30
朝食は、チェックインの際申告した時間に1階のレストランでいただきます。
館内は浴衣、スリッパで大丈夫です。
いいお部屋の方は、浴衣の柄も違いました。
なんと奈良は、外も浴衣OKなんですって!
一階玄関に、下駄・ぞうり完備。
春日の朝ごはん
千年以上も前から東大寺二月堂修二会の行僧たちが食べていたという「大和の茶がゆ」と「作り豆腐」が名物の、和定食です。
小鉢もバランスよくいろいろ、青じそ・玉ねぎ・ごま の3種類のドレッシング、大仏納豆など春日ホテルならではの個性あるお料理は、上品なお味付けで美味しくいただきました。
三平には薄味すぎて物足りなかったようですが。
特に美味しかったのが、脂が程よくのったアジの開きでした。
何も言わなければ、茶がゆも白ご飯も両方出してくれるので、piyonは茶がゆだけお願いしてちょうどいいボリュームでした。
セルフのご飯のお供は3種。
お安いお部屋のpiyonたちのふつうのテーブル席の他に、半個室が3つ、個室が5つあったので、お部屋のクラスによって朝食場所が異なるようです。
視線が気になる方は、いいお部屋へ。
館内その他の施設
ロビーラウンジのフリードリンク
1階ロビーラウンジでお部屋にテイクアウトも可能な、HOTもICEもあるフリードリンク
- コーヒー
- カプチーノ
- カフェラテ
- ティー
- ミルクティー
- ココア
- キャラメルカフェ
ちょこっとした駄菓子も置いてあるのも嬉しい
コインランドリーと自販機
- コインランドリーは3階に1台
- アルコールもいろいろある自販機は1階大浴場そば
喫煙所はある?
ホテル玄関脇に喫煙室あります。
春日ホテルから歩いて興福寺・東大寺へ行ける
興福寺 五重塔
ホテルから興福寺はすぐお隣ですが、興福寺自体広いので五重塔・国宝館・猿沢池を巡るだけでまぁまぁ歩く感じです。
阿修羅像、金剛力士立像が眼福の極みの興福寺 国宝館は、3連休前の金曜日の夕方という時間帯でしたが、ゆっくり見ることが出来ました。
昨今の京都のような、風情もへったくれもありゃしない混雑とは無縁の奈良の良さをあらためて知りました。
観光スポットはどこもフリーWi-Fiエリアでしたが、興福寺も東大寺大仏殿も支払いが現金のみという点は、外国人観光客も多い奈良で是非改善していただきたいです。
大規模な保存修理工事中の興福寺五重塔は、2024年1月時点で五重の最下段のみシートがかけられていましたが、今後一定期間、五重塔の姿を見られなくなるそうです。
夕暮れの東大寺二月堂
興福寺の次に向かうのは東大寺二月堂。
広い広い東大寺の中でも遠い二月堂までは、けっこうな距離ですが、鹿がそこかしこに溶け込むように遊んでいる姿を見ながら、楽しくあっという間に着いちゃいます。
石畳と土塀が美しく、静かなたたずまいの裏参道から二月堂へ。
ここにも鹿ちゃん遠征していらっしゃいます。
二月堂は無料。
石段の先に「うぁっ♡」と思わず感嘆の声が出てしまう、舞台(回廊)からの眺めが待っています。
あいにくの曇り空で、西の空に沈む夕日と大仏殿の2ショットは見ることが叶わなかったけど、静けさの中で大仏殿の向こうの空が少しずつその色を変えながら赤く染まっていくさまは、充分に幻想的で息を吞む格別の美しさでした。
まだ祈ることしかできなかったこのとき、「美しい能登の風景が訪れる人の心をいやしてくれる日がまた来ますように」と、奈良の空に手を合わせました。
二月堂は、灯りも風情ある夕暮れどきが、絶対に絶対におすすめです。
春日ホテル→興福寺五重塔を見る→猿沢池をぐるっとまわる→興福寺国宝館見学→南大門から東大寺へ入り→少し遠回りの裏参道から東大寺二月堂へ→春日ホテル
というルートで約2時間でした(この日は大仏殿は見ていません)。
春日ホテル まとめます
チェックアウトの際、ご丁寧にお年賀をいただきました。
便利な立地でありながら静かで落ち着きがあり、素朴な優しさに心和む春日ホテルは、おしゃれ度や洗練された接客は求めないファミリーやシニアにおすすめ。
古いけど好感の持てる、あたたかいおもてなしの心を最初から最後まで感じられる、いいお宿でした。